正社員でもできる副業22選|副業するメリットや確定申告などの注意点を解説

正社員としてはたらきながら、「空いている時間に副収入を得たい」「本業以外のスキルを身につけたい」と考えている人も多いでしょう。
正社員ができる副業には、プログラミングやWebマーケティングなど本業の経験をいかせる仕事だけでなく、Webライティング、動画編集、データ入力、単発アルバイトなど、未経験から始めやすい仕事もあります。
ただし、副業を始める際は、会社の就業規則や申請手続き、確定申告の条件を確認しなければなりません。本業と副業の両方で雇用契約を結ぶ場合は、労働時間の通算や社会保険の加入にも注意が必要です。
副業で重視する条件を「収入」「スキル」「始めやすさ」「時間の自由度」などに分け、生活や本業に無理が生じない仕事を選びましょう。
- 正社員でも始めやすい副業22選と、それぞれの仕事内容
- 正社員が副業をするメリットと確定申告が必要になる基準
- 会社への申請や労働時間、社会保険など、副業を始める際の注意点
副業解禁の会社が増えており、正社員で副業を始める社員は多い
厚生労働省は、副業・兼業を希望する人が安心してはたらけるように、労働時間管理や健康管理に関するガイドラインを設けています。モデル就業規則からも、許可なく他社の業務に従事することを一律に禁止する規定が削除され、副業・兼業に関する規定が追加されました。
こうした制度整備を背景に、副業を認める会社や、副業・兼業が可能な求人が見られるようになっています。ただし、すべての会社で自由に副業ができるわけではありません。許可制や届出制を採用している会社もあるため、副業を探す前に本業の就業規則を確認することが重要です。
労働政策研究・研修機構の調査では、仕事をしている人のうち、副業をしている人の割合は6.0%でした。副業をする理由としては「収入を増やしたいから」が54.5%と最も多く、正社員に限ると59.1%となっています。この結果から、収入を補うことを目的に副業をしている正社員も一定数いることがわかります。
物価高の影響で、副収入を求める動きも広がっている
副業を始める背景として、物価上昇や生活費の増加も挙げられます。


シェアフルユーザーを対象にした「賃上げ実態調査」では、直近1年以内に賃上げがなかったと回答した人が45.4%、物価上昇で生活費が「大きく増えた」と感じる人が48.8%でした。
また、生活費を補うために副収入が必要だと感じる人は78.8%にのぼっています。正社員であっても、本業収入だけに頼らず、無理のない範囲で副収入を作りたいと考える人は少なくないといえるでしょう。
出典:【2026年】賃上げ実態調査『シェアフル』スキマバイトリサーチ
正社員が副業をするメリットは?

正社員が副業をするメリットは、単に毎月の収入を増やせることだけではありません。本業では経験できない仕事に挑戦し、将来の転職や独立につながるスキルを身につけられることもあります。
本業の収入を補える
副業によって収入を得られれば、日々の生活費や趣味、貯蓄、ローンの返済などに充てられます。
たとえば、週末に単発アルバイトを月2回行う、平日の夜にライティング案件を受けるなど、本業の勤務に影響しにくい範囲から始める方法があります。
正社員の給料を超える場合がある
専門的なスキルや実績がある人は、副業の収入が本業の給料を超える場合があります。
プログラミングやデザイン、Webマーケティングなどは、経験を積むことで対応できる業務の範囲が広がり、継続案件や単価の高い案件を受けられる可能性があります。ネットショップやアフィリエイトなども、成果が積み重なれば収入が増えることがあります。
会社に依存しない、スキル・収益の柱を作れる
副業では、本業とは異なる業界や職種の仕事を経験できます。
営業職の人がWebライティングを始めたり、事務職の人が経理代行に挑戦したりすることで、新しい知識や実務経験を身につけられます。本業で培ったコミュニケーション力や資料作成力を、副業でいかすことも可能です。
少しからでも始められる
副業は、毎週決まった時間にはたらく仕事だけではありません。
単発アルバイトや短時間の在宅案件であれば、空いている日や時間を選んで始められます。最初から多くの仕事を受けず、月に1~2回、1日数時間など、継続できる量から試すことがポイントです。
正社員はいくら以上稼いだら確定申告が必要?
正社員の確定申告は、本業と副業を合わせた年収だけで一律に決まるわけではありません。一般的には、年末調整を受けている会社員が副業をしている場合、副業による所得などが年間20万円を超えるかどうかが一つの基準になります。
ただし、業務委託では収入から必要経費を差し引いた「所得」、アルバイトでは年末調整されていない給与収入などを基準に判断します。副業の形態によって計算方法や必要な手続きが異なるため、それぞれの条件を確認しておきましょう。
副業の所得が年間20万円を超えたら、確定申告が必要
業務委託の副業では、原則として収入から必要経費を差し引いた「所得」を基準に判断します。副業がアルバイトの場合は、年末調整されていない給与収入などが判断の対象です。
1か所の会社から給与を受け取り、年末調整を受けている正社員の場合、給与所得・退職所得以外の所得の合計が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。
たとえば、Webライティングや動画編集などの業務委託で年間50万円の収入を得て、必要経費が20万円かかった場合、所得は30万円です。所得が20万円を超えているため、原則として確定申告が必要になります。
副業がアルバイトの場合は、年末調整されなかった副業先の給与収入と、給与・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超えるかが判断基準の一つです。
なお、給与の年間収入が2,000万円を超える人などは、副業の金額にかかわらず確定申告が必要になる場合があります。
副業の年末調整と確定申告は、給与か業務委託かによって必要な手続きが異なるため、必要書類と申告の流れも確認しておきましょう。
出典:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人 | 国税庁
副業の収入が年間20万円以下の場合
副業による給与所得・退職所得以外の所得が年間20万円以下であれば、一定の要件を満たす給与所得者は所得税の確定申告が不要です。
ただし、医療費控除や寄附金控除などを受けるために確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告します。
また、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。住民税には、所得税と同じ「副業所得が20万円以下なら申告不要」という仕組みが原則としてないためです。
出典:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(Q&A)| 国税庁
出典:給与以外に副収入がある場合の住民税の申告は | 横浜市
正社員でもできる本業をいかせる副業22選

正社員に向いている副業は、大きく次の3種類に分けられます。
- 本業をいかせる副業:専門知識や実務経験がある人に向いており、経験をいかして比較的早く案件を受けやすい
- 本業を経験していなくてもできる副業:新しいスキルを身につけたい人に向いており、学習や実績作りから始められる
- 単発アルバイト:空いている日に収入を得たい人に向いており、勤務日や仕事内容を選びやすい
本業をいかせる副業6選
本業と同じ分野や近い業務の副業は、これまで身につけた知識やスキルをいかせます。未経験の仕事よりも業務内容を理解しやすく、実績を説明しやすいことがメリットです。
ただし、本業と同じ業界では、競業や秘密保持に関する問題が生じる可能性があります。取引先や顧客情報、社内資料、業務上知ったノウハウを副業で使用してはいけません。
プログラミング
プログラミングは、Webサイトやアプリ、業務システムなどを開発する仕事です。
本業で使用しているプログラミング言語や開発環境に対応した案件であれば、経験をいかしやすいでしょう。小規模な修正や機能追加、テストなど、限られた範囲を担当する案件もあります。
案件を受ける前に、対応範囲、納期、修正回数、稼働できる時間を明確にすることが大切です。
ITエンジニア
ITエンジニアの副業には、システムの設計・開発、サーバーの構築、保守運用、技術相談などがあります。
本業でインフラやクラウド、セキュリティ、社内システムなどを担当している人は、専門分野に合う案件を探せます。緊急対応が発生する案件は本業と両立しにくいため、対応時間や連絡可能な時間帯を事前に確認しましょう。
UI・UX
UI・UXの副業では、Webサイトやアプリの画面設計、ユーザー導線の改善、ワイヤーフレームの作成などを担当します。
デザインの見た目だけでなく、ユーザーの行動やサービスの目的を理解して設計する力が必要です。過去の制作物をポートフォリオにまとめておくと、対応できる業務を依頼者に伝えやすくなります。
Webマーケティング
Webマーケティングの副業には、SEO、広告運用、アクセス解析、SNS施策、メールマーケティングなどがあります。
本業でWebサイトや広告、SNSを運用している人は、実務経験をいかせます。ただし、本業で扱っている顧客データや分析資料を副業の実績として無断で公開してはいけません。
公開できる情報だけを使用し、「どのような課題に対して、どの施策を行ったか」を説明できるようにしましょう。
オンライン講師
オンライン講師は、ビデオ会議ツールや学習サービスを使い、知識やスキルを教える仕事です。
プログラミング、語学、資格、営業、資料作成など、本業で身につけた知識を講座にできます。受講者のレベルに合わせて内容を整理し、専門用語をわかりやすく説明する力が必要です。
経理代行
経理代行では、仕訳入力、請求書作成、入出金の確認、経費精算、帳簿整理などを担当します。
本業で経理や会計業務を経験している人は、知識をいかしやすい副業です。会社の売上や取引先など、重要な情報を取り扱うため、情報管理を徹底しなければなりません。
税務申告など、税理士にしか認められていない業務を報酬を得て行うことはできないため、自分が対応できる業務の範囲も確認しましょう。
本業を経験していなくてもできる副業8選
特別な実務経験がなくても、基礎知識を学び、簡単な案件から実績を積める副業があります。
最初は高い報酬だけを基準にせず、作業内容や納期が明確で、自分の現在のスキルで対応できる案件を選びましょう。
Webライティング
Webライティングは、企業のWebサイトやメディアに掲載する記事を執筆する仕事です。
商品紹介、はたらき方、生活、金融など、さまざまな分野の案件があります。文章力だけでなく、情報を調べ、読者が理解しやすい順番に整理する力も必要です。
応募する際は、文字数、納期、修正回数、画像選定の有無などを確認しましょう。
デザイン・イラスト
デザイン・イラストの副業では、バナー、SNS画像、チラシ、ロゴ、アイコンなどを制作します。
デザインソフトの操作方法を学び、作品をポートフォリオにまとめることから始められます。依頼者との認識違いを防ぐため、サイズ、使用目的、納品形式、修正回数を事前に決めておきましょう。
動画編集
動画編集は、映像のカット、テロップや効果音の挿入、音量調整などを行う仕事です。
パソコンと編集ソフトが必要ですが、短い動画や簡単な編集から始められます。素材の長さや編集内容によって作業時間が大きく変わるため、完成動画の長さだけでなく、元の素材の量も確認しましょう。
SNS運用
SNS運用では、企業や店舗のアカウントに投稿する文章や画像の作成、コメント対応、数値分析などを行います。
日頃からSNSを利用している人でも、企業アカウントの運用では、投稿ルールやブランドイメージを守る必要があります。炎上や誤投稿を防ぐため、投稿前の確認方法や承認手順を明確にしましょう。
データ入力
データ入力は、指定された情報を表計算ソフトや管理システムなどに入力する仕事です。
特別な資格を求められない案件もありますが、正確さと納期管理が必要です。個人情報や企業情報を取り扱う仕事では、共有パソコンを避け、データの保存方法や削除方法を守りましょう。
アフィリエイト
アフィリエイトは、WebサイトやSNSで商品・サービスを紹介し、購入や申込みなどの成果に応じて報酬を得る仕組みです。
自分で記事や投稿を作成するため、比較的自由な時間に作業できます。一方、記事を公開してもすぐに成果が出るとは限りません。
広告であることを適切に表示し、実際よりも効果が高いように見せる表現や、根拠のない情報を掲載しないようにしましょう。
配送・デリバリー業務
配送・デリバリー業務は、商品や料理などを指定された場所へ届ける仕事です。
勤務時間やエリアを選びやすい仕事もありますが、移動時間や天候、車両の維持費などを考慮する必要があります。業務委託の場合は、事故や商品の破損が起きた際の補償内容も確認しましょう。
ネットショップ運営
ネットショップ運営では、商品選定、仕入れ、撮影、商品ページ作成、在庫管理、発送、購入者対応などを行います。
商品が売れるまで収入が発生せず、在庫を抱える可能性もあります。最初は仕入れ量を抑え、手数料や送料、梱包資材などを含めて利益が残るか計算しましょう。
単発アルバイト8選
単発アルバイトは、勤務先と雇用契約を結び、1日や短期間ではたらく仕事です。
空いている日を選びやすく、業務委託の副業と比べて、自分で顧客を探したり請求書を作成したりする手間が少ないことが特徴です。応募前に勤務時間、持ち物、服装、交通費、給与の支払日を確認しましょう。
イベントスタッフ
イベントスタッフは、会場設営、受付、案内、列の整理、グッズ販売、撤去作業などを担当します。
土日や祝日に募集されることがあり、平日に本業がある人でも予定を合わせやすい仕事です。長時間立ったまま対応する場合や、屋外で作業する場合があるため、勤務場所や仕事内容を確認しましょう。
引っ越し作業
引っ越し作業では、家具や段ボールの運搬、荷物の梱包、車両への積み込みなどを行います。
短期間で収入を得やすい一方、重い荷物を持つことがあるため、体力が必要です。腰や手を痛めないよう、荷物の持ち方や運搬方法について現場の指示を守りましょう。
軽作業
軽作業には、商品の仕分け、梱包、検品、シール貼り、棚入れ、ピッキングなどがあります。
未経験者を対象とした募集もあり、接客が少ない仕事を探している人にも向いています。「軽作業」という名称でも、重い荷物を運ぶ場合や、倉庫内を歩き回る場合があるため、具体的な仕事内容を確認しましょう。
コールセンター
コールセンターでは、電話による問い合わせ対応、予約受付、商品案内、アンケートなどを行います。
マニュアルや研修が用意されている職場もあります。発信業務か受信業務かによって仕事内容が異なるため、応募前に確認しましょう。
塾講師
塾講師は、小学生から高校生などを対象に、授業や学習指導を行う仕事です。
夕方以降の勤務が多いため、本業の終業時刻によっては両立できます。ただし、授業時間以外に準備や報告作業が必要な場合があるため、給与が発生する業務の範囲を確認しましょう。
採点スタッフ
採点スタッフは、テストや模試、学習教材などの答案を採点する仕事です。
採点基準に沿って正確に作業することが求められます。在宅でできる仕事もありますが、一定期間内に決められた量を処理する必要がある場合は、本業の繁忙期と重ならないか確認しましょう。
試験監督
試験監督は、受験者の案内、問題用紙の配布・回収、試験中の見回りなどを行います。
休日に実施される試験もあり、正社員の副業として予定を合わせやすい仕事です。集合時間が早い場合や、長時間立って監督する場合もあるため、勤務時間と役割を確認しましょう。
ホール・キッチン
飲食店のホールでは注文受付、料理の提供、片付けなどを、キッチンでは調理補助、盛り付け、洗い場などを担当します。
夕方以降や休日の募集があり、本業の勤務時間に合わせて選べる場合があります。ただし、仕事が終わる時間が遅いと睡眠時間が短くなるため、翌日の勤務に影響しない時間帯を選びましょう。
アルバイトをする場合は特に注意! 正社員は副業でも労働基準法を遵守する
本業と副業先の両方で雇用契約を結ぶ場合、労働基準法上の労働時間は、原則として勤務先が異なっていても通算されます。
たとえば、本業で1日8時間はたらいた後、副業先で2時間アルバイトをした場合、合計の労働時間は10時間です。通算した結果、1日8時間または週40時間を超える部分については、36協定や割増賃金の取り扱いが問題になります。
割増賃金の支払いについては、まず各勤務先の所定労働時間を労働契約の締結順に通算し、その後、所定外労働時間を実際に発生した順に通算します。それぞれの使用者は、通算した結果、法定労働時間を超えた部分のうち、自社で労働させた時間について割増賃金を支払う必要があります。
なお、フリーランスや個人事業主として受ける業務委託の仕事は、原則として労働基準法上の労働時間通算の対象ではありません。ただし、契約上は業務委託でも、実態が労働者に該当する場合は、個別の判断が必要です。
副業がアルバイトの場合は、自分だけで勤務時間を判断せず、本業と副業先の担当者にはたらき方を伝えましょう。
出典:副業・兼業の場合における労働時間管理に係る労働基準法第38条第1項の解釈等について | 厚生労働省
正社員が副業を始める際の注意点

正社員が副業を始める際は、副業先の仕事内容や報酬だけでなく、本業の会社の規則や労働時間、健康管理にも注意が必要です。
会社が副業を認めているか確認し、事前に申請する。
副業を始める前に、本業の就業規則や雇用契約書を確認しましょう。
会社によっては、事前の届出や許可申請が必要です。申請時に、副業先の会社名、仕事内容、勤務時間、契約形態などの提出を求められることもあります。
厚生労働省は、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは基本的に自由としつつ、次のような場合には、会社が副業を禁止・制限できると示しています。
- 本業への労務提供に支障がある場合
- 企業の秘密が漏えいする場合
- 競業によって会社の利益を害する場合
- 会社の名誉や信用を損なう場合
「副業が認められている会社だから申請は不要」とは限らないため、社内手続きを確認してから始めましょう。
出典:社員の副業や兼業は、会社の労務提供に支障となる恐れがあること等から原則禁止としていますが、問題となることはありますか | 厚生労働省
会社に内緒で副業するとばれる?
副業を会社に申告しなかった場合でも、住民税額の変化、社会保険の手続き、同僚との会話、SNSへの投稿などから、副業をしていることが知られる可能性があります。
ただし、「住民税によって必ず副業が発覚する」とは限りません。副業が給与か業務委託か、自治体の取り扱い、会社の給与処理などによって状況は異なります。
会社に副業が知られるかどうかではなく、就業規則や申請ルールに違反しないことを優先しましょう。無断で始めると、注意や指導の対象になるほか、本業に支障が出ている場合や機密情報を漏えいした場合は、懲戒処分につながる可能性もあります。
住民税や社会保険料、周囲との会話など、副業が会社にバレる原因を把握したうえで、就業規則と申請ルールを優先しましょう。 副業がばれる原因はこちらの記事で解説しています。
本業の残業や繁忙期を先に見込む
副業の予定を立てる際は、通常の勤務時間だけでなく、本業で残業が発生しやすい時期も考慮しましょう。
決算、繁忙期、大型案件の公開前など、本業が忙しくなる時期に副業の納期が重なると、どちらかの仕事に遅れが出る可能性があります。
最初は予定を詰めすぎず、納期に余裕がある案件や、勤務日を選べる単発アルバイトから始めるとよいでしょう。
睡眠と休みを削りすぎない
副業時間を確保するために、睡眠や休日を削り続けるのは避けましょう。
平日の深夜や休日に長時間はたらくと、集中力が低下し、本業でミスが増える可能性があります。体調を崩して本業を休めば、結果として収入が減ってしまうこともあります。
副業を始めた後は、本業と副業の勤務時間、睡眠時間、体調を記録し、無理が生じていないか定期的に見直しましょう。
厚生労働省は、本業と副業の労働時間や健康状態を自分で管理するための「マルチジョブ健康管理ツール」も案内しています。
出典:副業・兼業
副業の業務で知った内容を外部に漏らさない
副業先で知った顧客情報、売上、商品開発、社内システム、業務マニュアルなどを、第三者に漏らしてはいけません。
本業で得た情報を副業に使用することも避けましょう。特に、本業と副業先が同じ業界の場合は、情報漏洩や競業に該当するリスクが高くなります。
パソコンやクラウドストレージ、メールアドレスなども、本業用と副業用で分けると管理しやすくなります。副業の成果物を実績として公開する場合は、依頼者から許可を得てください。
正社員の副業についてよくある質問(Q&A)
Q1:副業用の銀行口座は分けたほうがいい?
副業専用の銀行口座を作ることは義務ではありませんが、副業の収入と支出を管理しやすくするため、生活用の口座と分ける方法がおすすめです。
口座を分けると、入金された報酬や仕事に使用した費用を確認しやすくなります。確定申告の準備や毎月の収支確認にも役立ちます。
クレジットカードやキャッシュレス決済も副業用に分けておくと、私的な支出との区別がしやすくなります。
Q2:副業で使った道具や経費の金額は記録しておくべき?
業務委託などの副業で必要経費が発生した場合は、支払った日、金額、内容、目的を記録しておきましょう。
パソコン、ソフトウェア、通信費、文房具、交通費などでも、副業と私生活の両方で使用しているものは、すべてを経費にできるとは限りません。副業で使用した割合を合理的に分ける必要があります。
領収書、レシート、請求書、クレジットカードの利用明細なども保存してください。業務に係る雑所得について、前々年の収入金額が300万円を超える場合は、現金預金取引等関係書類の保存が必要です。
Q3:副業の所得が年間20万円以下でも住民税の申告は必要?
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。
給与所得・退職所得以外の所得が20万円以下で、所得税の確定申告をしない場合は、原則として住民税の申告を行います。所得税の確定申告をした場合は、その情報が自治体に送られるため、通常は住民税を別途申告する必要はありません。
申告方法や提出期限は、1月1日時点で住んでいる市区町村に確認しましょう。
Q4:正社員がアルバイトをする場合、本業と副業の労働時間は合算される?
本業と副業先の両方で労働基準法上の労働者として雇用されている場合、原則として労働時間は合算されます。
本業で1日8時間はたらいた後に副業先でアルバイトをする場合、副業先の勤務時間を含めて労働時間を管理しなければなりません。
一方、フリーランスや個人事業主として行う業務委託は、原則として労働基準法上の労働時間通算の対象外です。契約形態によって取り扱いが異なるため、本業と副業先の双方に副業の勤務状況を申告しましょう。
Q5:副業先でも社会保険や雇用保険に加入する必要がある?
副業先で社会保険の加入条件を満たさない場合は、本業の勤務先の健康保険・厚生年金保険に引き続き加入します。
一方、本業と副業先の両方で健康保険・厚生年金保険の加入条件を満たした場合は、「二以上事業所勤務届」を提出し、主たる事業所を選択する手続きが必要です。両方の勤務先の報酬月額を合算して標準報酬月額が決まり、保険料は各勤務先の報酬に応じて按分されます。
2026年7月時点では、従業員数51人以上の会社などではたらく短時間労働者は、週の所定労働時間が20時間以上、学生ではない、所定内賃金が月額8万8,000円以上などの条件を満たすと、社会保険の加入対象になります。短時間労働者の月額8万8,000円以上とする賃金要件は、2026年10月に撤廃される予定です。
雇用保険は、原則として主たる勤務先で加入し、複数の勤務先で同時に加入する仕組みではありません。ただし、65歳以上で複数の勤務先の労働時間を合算して条件を満たす人には、「雇用保険マルチジョブホルダー制度」があります。
出典:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大|日本年金機構
まとめ|正社員の副業は本業の会社のルールを確認し、無理のない範囲で行う
正社員ができる副業には、本業の経験をいかせる仕事、未経験からスキルを身につけられる仕事、空いている日にはたらける単発アルバイトなどがあります。
まずは、「収入を増やしたい」「スキルを身につけたい」「空いた時間を活用したい」など、副業をする目的を明確にしましょう。
副業を始める前には、本業の会社が副業を認めているか、届出や許可申請が必要かを確認してください。本業と副業先の両方で雇用契約を結ぶ場合は、労働時間が通算されることにも注意が必要です。
また、業務委託による副業所得や、年末調整されていない副業先の給与収入などが一定額を超えると、確定申告が必要になります。20万円以下で所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。
本業の勤務や睡眠に影響が出ない範囲から始め、収入・経費・労働時間を記録しながら、自分に合った副業を続けましょう。







