バイトを研修中に辞めることはできる?伝え方や給料、注意点を解説

バイトを始めたものの、研修中に「仕事内容が合わない」「想像していた職場と違った」と感じ、辞めたいと考えることもあるでしょう。
一方で、「研修中でも辞められる?」「給料はもらえる?」「すぐ辞めると損害賠償を請求される?」など、不安を感じる方もいるかもしれません。
研修期間中であっても、退職について職場へ相談することはできます。
ただし、契約期間の有無によって退職に関するルールが異なるため、雇用契約書や労働条件通知書を確認したうえで、無断で出勤しなくなるのではなく、早めに責任者へ意思を伝えることが大切です。
この記事では、研修中のバイトを辞める場合のルールや伝え方、退職までに必要な手続き、給料や損害賠償に関する疑問について解説します。
- 研修中のバイトでも退職について職場へ相談できる
- 辞める場合は契約内容を確認し、店長や責任者へ早めに伝える
- 研修として勤務した時間にも賃金が支払われ、退職時には返却物や必要書類の確認も必要
バイトは研修中でも辞めることができる
研修期間中でも、バイトを辞めることは可能です。
バイトを続けることが難しいと感じた場合は、店長や直属の上司などの責任者へ、できるだけ早めに退職の意思を伝えましょう。
仕事内容が想定と大きく異なる、学業や家庭との両立が難しいなどの事情がある場合は、その理由もあわせて相談します。
ただし、退職を申し出た当日から必ず勤務しなくてよくなるとは限りません。
契約期間の有無によって退職ルールが異なる
| 契約の種類 | 退職の基本的な考え方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 期間の定めがない契約 | 退職を申し出てから14日が経過すると、法律上は退職となるのが原則 | 就業規則に定められた退職手続きや申し出の時期 |
| 期間の定めがある契約 | 原則として契約期間が満了するまで勤務する | 契約期間、途中退職に関する定め、やむを得ない事情の有無 |
研修中のバイトを辞める場合は、最初に雇用契約の期間を確認しましょう。
一方、「3か月契約」「6か月契約」など契約期間が決められている場合は、原則として契約期間が満了するまで勤務する契約です。
ただし、やむを得ない事情がある場合や、勤務先と合意できた場合など、契約期間の途中で退職できるケースもあります。
自分の契約がどちらに該当するかわからない場合は、労働条件通知書や雇用契約書の「労働契約の期間」「退職に関する事項」などを確認してください。
無断欠勤や連絡なしの退職は避ける
辞めたいと思っても、職場へ連絡せず突然出勤しなくなることは避けましょう。
無断欠勤が続くと、職場ではシフトの変更や代わりのスタッフの手配が必要になります。
また、退職したのか単なる欠勤なのか勤務先が判断できず、制服や名札などの貸与品の返却、最終給与の受け取りといった手続きが進まなくなる可能性もあります。
勤務を続ける意思がない場合でも、店長や直属の上司などへ連絡し、退職したいことと今後の手続きを確認することが大切です。
研修中のバイトを辞める前に検討したいこと
研修中に辞めたいと感じた場合は、退職を決める前に「なぜ辞めたいのか」を整理してみましょう。
時間がたつことで解消する問題もあれば、勤務条件の調整で解決できる場合もあります。
一方、心身への負担が大きい場合などは、無理に勤務を続ける必要はありません。
研修初日だけで判断せず2〜3回程度勤務をして様子を見る
研修初日は覚えることが多く、仕事の流れや職場の人間関係を十分に把握できないことがあります。
「自分にはできないかもしれない」と感じても、2〜3回程度勤務するうちに仕事の流れをつかみ、最初より取り組みやすくなる場合もあります。
仕事内容や職場環境に大きな問題がなく、単に仕事に慣れていないことが辞めたい理由になっている場合は、2〜3回程度勤務してから、自分に合っているか改めて判断する方法もあります。
ただし、求人や事前説明と実際の労働条件が大きく異なる場合や、ハラスメントなどの問題がある場合は、無理に勤務を続ける必要はありません。早めに責任者へ相談しましょう。
シフトや仕事内容を変更できないか相談する
辞めたい理由が勤務時間や仕事内容にある場合は、退職を決める前に店長や責任者へ相談することで解決できる可能性があります。
たとえば、授業との両立が難しいので勤務時間を短くしたい、希望していた業務と担当業務が異なるため変更できないか相談したいなど、具体的に困っていることを伝えてみましょう。
職場側が調整できれば、そのまま勤務を続けられる場合があります。
相談しても改善が難しい場合は、その時点で退職を検討するとよいでしょう。
心身に支障がある場合は無理をしない
体調不良が続いている、仕事へ行くことを考えるだけで強いストレスを感じる、ハラスメントを受けているといった場合は、無理に勤務を続けることを優先する必要はありません。
一人で判断することが難しい場合は、家族や学校など身近な人へ相談しましょう。
職場でのいじめや嫌がらせ、労働条件をめぐる問題については、厚生労働省の総合労働相談コーナーなどの公的な相談窓口も利用できます。
研修中のバイトを辞める際に必要なこと

1.雇用契約書や就業規則を確認する
最初に、採用時に受け取った雇用契約書や労働条件通知書を確認します。
特に確認したいのは、契約期間、退職を申し出る時期、退職時の手続きなどです。
勤務先によっては「退職希望日の1か月前までに申し出る」など、就業規則で手続きが定められている場合があります。
厚生労働省は、アルバイトを雇用する場合にも、労働契約の期間や賃金、退職に関する事項などの労働条件を明示する必要があると案内しています。
2.店長や直属の上司へ退職の意思を伝える
退職すると決めたら、店長や直属の上司など、退職について判断できる責任者へ早めに伝えましょう。
研修中は勤務先側も今後の研修スケジュールやシフトを組んでいる可能性があります。
退職の意思が固まっているにもかかわらず連絡を先延ばしにすると、勤務先の調整が難しくなります。
同僚やアルバイト仲間だけに伝えるのではなく、店長や責任者本人へ伝えることが大切です。
3.退職希望日と残りのシフトを相談する
退職の意思を伝えたら、いつを退職日とするのかを責任者と相談します。
すでに勤務予定のシフトが確定している場合は、退職日まで出勤する必要があるのか、勤務日の変更が可能なのかも確認しましょう。
自分の判断だけで「明日から行きません」と決めるのではなく、契約内容を確認したうえで勤務先と調整することが、トラブルを防ぐうえで重要です。
4.退職届の提出と貸与品の返却方法を確認する
勤務先によっては、口頭で退職の意思を伝えるだけでなく、退職届などの書類の提出を求められる場合があります。
必要な書類の有無や提出期限を確認しましょう。
また、制服、名札、社員証、鍵、入館証、マニュアルなどを借りている場合は、返却する必要があります。
最終出勤日に返却するのか、後日持参または郵送するのかも確認しておくと安心です。
5.最終給与や必要書類を確認する
通常は勤務先の給与支払日に振り込まれますが、最終給与の支払日や受け取り方法は念のため確認しておきましょう。
退職した労働者が賃金の支払いを請求した場合、労働基準法第23条では、使用者は原則として請求から7日以内に支払うこととされています。
また、年の途中で退職した場合、給与所得の源泉徴収票は原則として退職後1か月以内に交付されます。
転職先での年末調整などに必要になる可能性があるため、受け取り方法も確認しておきましょう。
出典:労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い|厚生労働省
出典:労働基準法|厚生労働省
出典:No.7411「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等|国税庁
研修中のバイトを辞めたいときの伝え方
忙しい時間帯を避けて対面で伝える
可能であれば、まずは店長や直属の上司へ対面で伝えましょう。
飲食店や小売店などでは、ランチタイムや夕方などの忙しい時間帯を避け、「退職についてお話ししたいことがあるのですが、お時間をいただけますか」と声をかけます。
その場で突然長い話を始めるのではなく、責任者が落ち着いて話せる時間を確認するとスムーズです。
対面で伝える場合の例文
対面では、辞めたい理由を長く説明するよりも、勤務を続けることが難しいことと退職したい意思を簡潔に伝えましょう。
「お時間をいただきありがとうございます。
研修を受けてみて、今後勤務を続けることが難しいと判断しました。
研修中で申し訳ありませんが、退職させていただきたいです。
退職日や今後の手続きについてご相談させていただけますでしょうか。」
学業や家庭の事情など、具体的な理由がある場合は「学業との両立が難しいため」「家庭の事情で今後の勤務が難しいため」など、必要な範囲で伝えれば問題ありません。
電話で伝える場合の例文
次の出勤日まで時間がある場合や、事情があり対面で伝えることが難しい場合は、まず電話で連絡する方法もあります。
「お疲れさまです。アルバイトの○○です。
退職についてご相談したく、お電話しました。
研修中で大変申し訳ないのですが、○○の事情で今後勤務を続けることが難しく、退職したいと考えています。
退職日と今後の手続きについて確認させていただけますでしょうか。」
電話をする場合も、接客や営業が忙しい時間をできるだけ避けましょう。
責任者が不在の場合は、伝言だけで退職の連絡を済ませず、改めて本人と話せる時間を確認します。
LINEやメールでしか連絡できない場合の例文
職場との連絡手段がLINEやメールに指定されている場合や、対面や電話での連絡が難しい事情がある場合は、文章で退職の意思を伝えることも考えられます。
「お疲れさまです。アルバイトの○○です。
本来であれば直接お伝えすべきところ、LINEでのご連絡となり申し訳ありません。
研修中ではありますが、○○の事情により勤務を続けることが難しく、退職を希望しております。
退職日や必要な手続きについてご相談させていただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。」
LINEやメールでは、退職したいという意思と自分の氏名、今後の手続きを確認したいことがわかるように記載しましょう。
引き止められた場合の対応
「研修が終わるまで続けてほしい」「人手が足りないから辞めないでほしい」と引き止められる場合があります。
退職するか迷っているのであれば、勤務条件を変更できないか相談してから判断する方法もあります。
一方、退職の意思が固まっている場合は、理由を何度も詳しく説明する必要はありません。
「申し訳ありませんが、勤務を続けることが難しい状況のため、退職の意思は変わりません」と伝え、退職日や必要な手続きについて話を進めましょう。
研修中のバイトを辞めさせてもらえない場合の対処法

退職を申し出ても強く引き止められたり、店長が話を聞いてくれなかったりする場合があります。
そのような場合は、退職の意思を記録に残したうえで、別の責任者や公的な相談窓口へ相談する方法があります。
退職の意思を改めて明確に伝える
退職の意思が固まっている場合は、「辞めてもよいでしょうか」という相談ではなく、退職したい意思が決まっていることを明確に伝えます。
口頭で何度伝えても話が進まない場合は、LINEやメール、書面など、後から内容を確認できる方法でも退職の意思と希望する退職日を伝えておくとよいでしょう。
ただし、実際にいつ退職できるかは契約期間などによって異なります。
雇用契約書や労働条件通知書もあわせて確認してください。
本社や別の責任者へ相談する
店長や直属の上司が退職の相談に応じてくれない場合は、勤務先の別の責任者へ相談しましょう。
チェーン店や複数店舗を運営する企業であれば、本社の人事担当者や総務担当者、エリアマネージャーなどへ相談できる場合があります。
雇用契約書や就業規則、会社の公式サイトなどを確認し、従業員向けの相談窓口が設けられていないか調べてみましょう。
公的な相談窓口を利用する
勤務先へ相談しても解決できない場合は、公的な相談窓口を利用する方法があります。
厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、退職、解雇、いじめや嫌がらせなど、幅広い労働問題について相談できます。
また、給料の未払いなど労働基準関係法令に関する問題は、労働基準監督署へ相談することもできます。
一人で勤務先と交渉することが不安な場合や、どこへ相談すればよいかわからない場合にも、まず総合労働相談コーナーで状況を説明するとよいでしょう。
研修中にバイトを辞める場合のよくある質問

研修中の退職では、「初日でも辞められるのか」「研修分の給料はもらえるのか」など、さまざまな疑問が生じます。
ここでは、研修中のバイトを辞める際によくある質問について回答します。
- Q1:研修初日でもバイトを辞められる?
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研修初日でも、退職したいことを勤務先へ相談することはできます。
ただし、退職を申し出たその日から必ず勤務しなくてよくなるとは限りません。
契約期間の有無や勤務先との合意などによって、実際の退職日は異なります。また、研修初日は仕事内容や職場の雰囲気を十分に把握できていない場合もあります。
深刻な問題がなく、単に仕事に慣れていないことが理由であれば、数回勤務してから判断する選択肢もあります。 - Q2:研修中に辞めても給料はもらえる?
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研修期間中に辞めた場合でも、実際にはたらいた時間に対する給料は支払われます。
厚生労働省は、使用者の指揮命令下に置かれている時間は労働時間に当たり、参加することが業務上義務付けられている研修や教育訓練についても、労働時間に該当すると案内しています。
研修中であることを理由に、労働時間に該当する時間の給料が支払われなくなるわけではありません。最終給与の支払日や振込方法については、退職手続きの際に勤務先へ確認しておきましょう。
- Q3:研修中に辞めると損害賠償を請求される?
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研修中に退職したという理由だけで、直ちに損害賠償を支払わなければならないとは限りません。
労働基準法では、労働契約に違反した場合について、あらかじめ違約金や損害賠償額を決めておくことは禁止されています。
そのため、「研修途中で辞めたら一律○万円を支払う」といった条件をあらかじめ定めることはできません。ただし、労働基準法が禁止しているのは、違約金や損害賠償額をあらかじめ定めることです。
労働者の故意や重大な過失などによって実際に損害が発生した場合の損害賠償請求まで、一律に禁止されているわけではありません。また、無断で出勤しなくなったり、借りている制服や備品を返却しなかったりすると別のトラブルにつながる可能性があります。
退職する場合は、責任者へ連絡し、貸与品の返却など必要な手続きを行いましょう。 - Q4:引き留められた場合、どうしたらいい?
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退職の意思が固まっている場合は、「勤務を続けることが難しいため、退職したいという意思は変わりません」と明確に伝えましょう。
口頭だけでは話が進まない場合は、退職の意思や希望する退職日をLINEやメール、書面などでも伝え、記録を残しておく方法があります。
店長が対応してくれない場合は、本社や人事担当者、エリアマネージャーなどへ相談しましょう。
それでも解決できない場合は、総合労働相談コーナーなどの公的な窓口へ相談できます。 - Q5:辞める際に手続きなどは必要?
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必要な手続きは勤務先によって異なります。
まず、雇用契約書や就業規則を確認し、退職届などの提出が必要かを勤務先へ確認しましょう。
制服、名札、社員証、鍵、入館証などを借りている場合は、指定された方法で返却します。あわせて、最終給与の支払日や受け取り方法、給与所得の源泉徴収票などの必要書類についても確認しておくと、退職後のやり取りを減らしやすくなります。
まとめ|バイトを研修中に辞める場合は早めに責任者へ相談しよう
研修中のバイトでも、勤務を続けることが難しい場合は退職について相談できます。
ただし、期間の定めがない契約と期間が決まっている契約では退職に関するルールが異なるため、まず労働条件通知書や雇用契約書、就業規則を確認しましょう。
辞めることを決めた場合は、無断で出勤しなくなるのではなく、店長や直属の上司へできるだけ早く退職の意思を伝えることが大切です。
退職日や残っているシフトについて話し合い、制服や名札などの貸与品も忘れずに返却しましょう。
研修期間中であっても、実際にはたらいた時間や、参加することが業務上義務付けられた研修時間には賃金が支払われます。
退職する際は、最終給与の支払日や源泉徴収票などの必要書類についても確認しておきましょう。







