固定時間制とは?企業が知るべきメリット・デメリットやシフト制との違い、導入時の注意点を解説

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固定時間制は、求人票や労働条件でよく使われる言葉ですが、シフト制や固定シフト制との違いが分かりづらく、企業側でも正しく説明しにくい勤務形態のひとつです。特にアルバイト・パートスタッフを採用する場合、「固定時間制」と記載すべきか、「シフト制」と記載すべきか迷う担当者も少なくありません。

しかし、勤務時間の記載が曖昧なままだと、応募者との認識違いや採用後のトラブルにつながる可能性があります。固定時間制の仕組みを理解しておくことは、勤怠管理や給与計算をスムーズにするだけでなく、自社に合った人材を確保するうえでも重要です。

本記事では、固定時間制の基本的な意味をはじめ、シフト制や変形労働時間制との違い、企業が導入するメリット・デメリット、残業が発生した場合の注意点まで解説します。

この記事でわかること
  • 固定時間制とは、始業・終業時間や休日を一定に定める勤務形態である
  • 固定時間制は勤怠管理・給与計算・労務管理をしやすい一方、繁閑差や欠勤対応に対応しきれない場合がある
  • 固定時間制は、シフト制や固定シフト制、変形労働時間制、フレックスタイム制とは勤務時間の決め方が異なる
  • 固定時間制でも法定労働時間を超えれば、残業代や割増賃金が発生する可能性がある
  • 固定時間制だけで人材を確保しにくい場合は、短時間募集やスキマバイトの活用も選択肢になる
目次

【結論】固定時間制とは、始業・終業時間や休日をあらかじめ一定に定める勤務形態

固定時間制とは、就業規則や労働条件通知書などで、勤務時間、曜日、休日をあらかじめ一定に定める勤務形態です。例えば「9:00〜18:00、休憩1時間、土日休み」「平日10:00〜19:00勤務」のように、始業時刻と終業時刻が固定されているケースが代表的です。

企業にとっては、従業員の出勤予定や労働時間を把握しやすく、勤怠管理、給与計算、人員配置を安定させやすい点が大きなメリットです。一方で、業務量が日によって大きく変動する職場では、勤務時間を柔軟に調整しにくく、繁忙期の残業や閑散期の余剰稼働が発生する可能性があります。

そのため、固定時間制は「管理しやすい制度」として便利な一方、自社の業種、営業時間、必要人員、繁閑の傾向に合っているかを事前に確認したうえで導入することが重要です。

固定時間制の基本的な勤務パターン

固定時間制では、始業時刻、終業時刻、休憩時間、休日があらかじめ決まっているのが基本です。例えば、平日9:00〜18:00、休憩1時間、土日祝休みという勤務パターンであれば、従業員は毎週同じ曜日・同じ時間帯に出勤します。

このように勤務時間が一定であれば、企業側は日々の出勤予定を作成しやすくなります。受付、事務、バックオフィス、工場の一部工程など、必要な稼働時間が読みやすい職場では、固定時間制によって業務体制を安定させやすいでしょう。

また、勤務パターンが固定されていると、教育担当者や管理者の予定も組みやすくなります。新しく採用したアルバイト・パートスタッフに対して、毎週同じ時間帯に研修や業務説明を行えるため、教育の進捗も把握しやすくなります。

固定時間制は「通常の労働時間制」として扱われる

固定時間制は、変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制、みなし労働時間制のような例外的な制度とは異なり、原則的な労働時間管理に近い制度です。一般的には、1日8時間、週40時間の法定労働時間の範囲内で勤務時間を設計します。

ただし、固定時間制であっても、実際の労働時間を把握する義務がなくなるわけではありません。始業・終業時刻、休憩時間、残業時間、休日労働、深夜労働などは、勤怠管理システムや管理表で正確に記録する必要があります。

固定時間制は「毎日同じ時間に勤務するから管理が簡単」と捉えられがちですが、時間外労働が発生した場合の取り扱いや、36協定の締結、割増賃金の計算など、労務管理上の確認は欠かせません。

アルバイト・パートにおける固定時間制の考え方

アルバイト・パートスタッフの採用でも、固定時間制に近い運用を行うことがあります。例えば「毎週月曜・水曜の10:00〜15:00」「平日の早番は9:00〜14:00、遅番は17:00〜22:00」のように、曜日や時間帯を固定する勤務形態です。

企業側にとっては、毎月のシフト作成の手間を減らしやすく、必要な時間帯に安定して人材を配置しやすいメリットがあります。特に飲食店や小売店では、ランチタイム、夕方、週末など、一定の時間帯に業務量が増える傾向があるため、固定勤務のスタッフを確保できると店舗運営が安定しやすくなります。

一方で、学生アルバイトや家庭の都合があるパートスタッフなど、勤務可能な曜日や時間帯が変わりやすい人材を採用する場合は、固定時間制だけでは調整が難しいこともあります。求人掲載時には、固定勤務なのか、希望提出型のシフト制なのかを明確に記載しておくことが大切です。

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固定時間制とシフト制・他の労働時間制度の違い

固定時間制を理解するには、シフト制や固定シフト制との違いに加えて、変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制、みなし労働時間制との違いも押さえておく必要があります。いずれも勤務時間に関する制度・運用ですが、勤務時間の決め方、労働時間の管理方法、企業側の調整しやすさが異なります。

まずは、それぞれの違いを一覧で整理します。

種類特徴固定時間制との違い向いている職場・ケース
固定時間制始業・終業時間や休日をあらかじめ一定に定める勤務形態勤務時間が固定されており、実際の労働時間を管理する業務量や営業時間が安定している職場
固定シフト制毎週同じ曜日・時間帯でシフトを固定する運用固定時間制に近い安定性がある一方、シフト制の一種として曜日・時間帯単位で固定する毎週決まった曜日・時間帯に人材が必要な職場
シフト制業務量や従業員の希望に応じて勤務日・勤務時間を調整する方法固定時間制より勤務時間の調整幅が広く、日や週によって出勤予定が変わりやすい時間帯ごとに必要人員が変わる職場
変形労働時間制一定期間を平均して、法定労働時間の範囲内に収める制度固定時間制は毎日の勤務時間が一定であるのに対し、変形労働時間制は日や週によって勤務時間を変えやすい繁忙期・閑散期の差が大きい業種
フレックスタイム制従業員が始業・終業時刻を選択できる制度固定時間制は企業側が勤務時間帯を定めるが、フレックスタイム制は従業員側に時間調整の余地がある業務の進め方を個人で調整しやすい職種
裁量労働制実際の勤務時間ではなく、あらかじめ定めた時間はたらいたものとみなす制度固定時間制は勤務時間帯をあらかじめ定めるのに対し、業務の進め方や時間配分を従業員の裁量に委ねる専門性が高く、業務遂行の方法や時間配分に裁量がある職種
みなし労働時間制事業場外での勤務など、労働時間の把握が難しい場合に一定時間はたらいたものとみなす制度固定時間制は勤務時間を固定し、実際の労働時間を管理する点が異なる外回りや事業場外での業務が多いケース

固定時間制は、勤務時間を一定にすることで勤怠管理や給与計算をしやすい点がメリットです。ただし、業務量の変動が大きい職場では、シフト制や変形労働時間制の方が運用しやすい場合もあります。

企業が制度を選択する際は、単に「固定か自由か」で判断するのではなく、自社の業種、営業時間、業務量、必要人員、労務管理の体制を踏まえて検討することが重要です。求人掲載時にも、固定時間制、固定シフト制、シフト制の表記を混同せず、実際の勤務形態に合った内容を記載しましょう。

シフト制との違い

シフト制とは、早番、遅番、夜勤など複数の勤務パターンを設定し、従業員の希望や店舗の営業時間、業務量に応じて出勤予定を作成する方法です。毎月または毎週、勤務希望を提出してもらい、担当者が必要人員に合わせてシフトを調整します。

固定時間制は勤務時間や休日をあらかじめ一定に定めるのに対し、シフト制は日や週、月ごとに勤務日や勤務時間帯を調整しやすい点が異なります。飲食店や小売店のように、時間帯ごとに必要人員が変わる職場では、シフト制の方が繁忙期・閑散期に合わせて人員配置をしやすいでしょう。

一方で、シフト制は希望の受付、勤務時間の調整、欠勤時の再配置、勤怠入力などが煩雑になりやすい点に注意が必要です。固定時間制よりも柔軟に運用できる反面、シフト作成や変更対応の手間が発生しやすいため、管理システムやツールを活用して効率化することが重要です。

固定シフト制との違い

固定シフト制とは、シフト制のなかでも、毎週同じ曜日・同じ時間帯に勤務するパターンを設定する運用です。例えば「毎週火曜・木曜の17:00〜22:00」「毎週土日の10:00〜18:00」のように、出勤する曜日と時間帯をあらかじめ固定します。

固定時間制は「毎日の勤務時間を固定する制度」であるのに対し、固定シフト制は「シフト制のなかで、特定の曜日や時間帯を固定する運用」です。固定時間制では「平日9:00〜18:00」のように勤務時間そのものを一定にしますが、固定シフト制では「毎週火曜の17:00〜22:00」のように、シフトの一部を固定します。

つまり、固定時間制は勤務時間全体を一定にする考え方であり、固定シフト制はシフト制の柔軟性を残しながら、必要な曜日・時間帯の人材を安定して確保する方法です。ただし、固定シフト制でも欠勤や急な都合変更は発生するため、特定のスタッフに依存しすぎず、代替要員の確保や連絡ルールを整備しておくことが重要です。

変形労働時間制との違い

変形労働時間制とは、一定期間を平均して法定労働時間の範囲内に収める制度です。日や週によって勤務時間を変えられるため、繁忙期は長く勤務し、閑散期は短く勤務するといった調整がしやすくなります。

固定時間制では、毎日の勤務時間が一定であることが基本です。一方、変形労働時間制では、一定期間内の平均で労働時間を管理するため、繁閑差が大きい業種に適している場合があります。

ただし、変形労働時間制を導入する場合は、就業規則への記載や労使協定の締結、労働基準監督署への届出などが必要になるケースがあります。飲食店や工場などで導入を検討する場合は、制度の要件を確認したうえで慎重に設計することが大切です。

フレックスタイム制との違い

フレックスタイム制は、一定のルールのもとで従業員が始業・終業時刻を選択できる制度です。コアタイム(必ず勤務していなければならない時間帯)やフレキシブルタイム(自由に始業・終業の時刻を決められる時間帯)を設定し、一定期間内の総労働時間を満たす形で運用されます。

固定時間制は、企業側が勤務時間帯をあらかじめ定める制度です。そのため、受付、店舗営業、工場ラインのように、決まった時間帯に人材の稼働が必要な職場では、固定時間制の方が運用しやすい場合があります。

一方、企画職や事務職など、業務の進め方を個人で調整しやすい職種では、フレックスタイム制が合うケースもあります。制度を選ぶ際は、業務の性質、顧客対応の有無、社内コミュニケーションの取りやすさを考慮しましょう。

裁量労働制・みなし労働時間制との違い

裁量労働制やみなし労働時間制は、実際の勤務時間ではなく、あらかじめ定めた時間はたらいたものとみなす制度です。専門性の高い業務や、事業場外で労働時間の把握が難しいケースなどで用いられることがあります。

時間制では、実際の始業・終業時間、休憩時間、残業時間を把握することが前提です。勤怠管理システムやタイムカードなどで労働時間を記録し、給与計算や残業代の算定に反映します。

企業が制度を選択する際は、単に「柔軟なはたらき方に見えるか」ではなく、労働時間をどのように把握し、どのように賃金を支払うのかを明確にする必要があります。

企業が固定時間制を導入するメリット

固定時間制を導入する企業の主なメリットは、労務管理、勤怠管理、給与計算、人員配置をしやすいことです。勤務時間や休日が一定であれば、日々の稼働状況を把握しやすく、管理業務の効率化につながります。

また、求人掲載時に勤務条件を明確に伝えやすい点も重要です。応募者に対して、勤務時間、曜日、休日、残業の可能性を具体的に提示できるため、採用後の認識違いを減らしやすくなります。

労務管理・勤怠管理をしやすい

固定時間制では、勤務時間や出勤曜日が一定であるため、遅刻、早退、欠勤、残業の把握がしやすくなります。勤怠管理表や管理システムへの入力項目も標準化しやすく、担当者の確認負担を抑えやすい点がメリットです。

特に、複数のアルバイトやパートスタッフを雇用している店舗では、勤務時間がバラバラだと勤怠確認が煩雑になりがちです。固定時間制や固定シフト制を活用すれば、予定と実績の差分を確認しやすくなり、勤怠の抜け漏れにも気づきやすくなります。

労務管理を安定させるには、制度を導入するだけでなく、実際の勤怠データを確認する体制も必要です。勤務実績を定期的に確認し、残業時間や欠勤の傾向を把握しておきましょう。

給与計算や人件費の見通しを立てやすい

勤務時間が固定されていると、毎月の労働時間や賃金の見込みを把握しやすくなります。給与計算の流れも比較的シンプルになり、確認作業や入力ミスを減らしやすいでしょう。

また、人件費の見通しを立てやすい点も企業にとって大きなメリットです。一定の勤務パターンで稼働するスタッフが多ければ、月ごとの人件費を予測しやすく、採用計画や店舗運営の判断にも活用できます。

ただし、残業が多く発生している場合は、固定時間制であっても人件費が増加します。予定していた勤務時間と実際の労働時間にズレがないか、勤怠データをもとに確認することが重要です。

従業員の予定が安定し、欠勤リスクを把握しやすい

固定時間制では、勤務予定が安定するため、従業員の出勤傾向を把握しやすくなります。企業側は「どの曜日・時間帯に誰が稼働するのか」を事前に確認できるため、必要人員の確保や業務分担を行いやすくなります。

もちろん、固定時間制でも急な欠勤や都合変更は発生します。重要なのは、欠勤が発生した際に誰が代替対応するのか、どのように連絡するのかを事前に決めておくことです。

固定勤務のスタッフに依存しすぎると、欠勤時の影響が大きくなります。複数のスタッフで業務を共有し、特定の人材だけに業務が偏らない体制を整えておきましょう。

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企業が固定時間制を導入するデメリット・注意点

固定時間制には多くのメリットがある一方で、業務量の変動に対応しにくいというデメリットがあります。勤務時間が一定であるため、繁忙期に必要人員を増やしにくく、閑散期には稼働が余る可能性があります。

また、急な欠勤やトラブルが発生した場合、柔軟に人員を調整しにくい点にも注意が必要です。固定時間制を導入する際は、制度の安定性だけでなく、現場で起こりやすい課題も把握しておきましょう。

繁忙期・閑散期の業務量に合わせにくい

固定時間制では、勤務時間が一定であるため、業務量の増減に合わせて人員を調整しにくい場合があります。繁忙期には仕事が勤務時間内に終わらず、残業が発生しやすくなる一方、閑散期には必要以上の人員を配置してしまう可能性があります。

飲食店、小売店、物流、工場などは、曜日、時間帯、季節によって業務量が大きく変動しやすい業種です。こうした職場では、固定時間制だけでなく、シフト制や短時間勤務の人材活用を組み合わせることが有効です。

企業は、過去の売上、来客数、作業量、欠勤状況などをもとに、どの時間帯に人材が不足しやすいかを把握しておく必要があります。感覚だけで勤務時間を固定すると、人件費の無駄や現場負担の増加につながります。

急な欠勤やトラブルに対応しにくい

固定された勤務パターンに依存している場合、特定の従業員が欠勤すると、その時間帯の業務体制が崩れやすくなります。特に少人数の店舗や受付業務、工場のライン作業など、必要人員が決まっている職場では影響が大きくなります。

欠勤時の対応を現場任せにしていると、管理者が急きょ出勤する、他のスタッフに残業を依頼する、業務の一部を止めるといった対応が必要になる可能性があります。これが続くと、従業員の負担や人件費の増加につながります。

対策としては、複数のスタッフが同じ業務を担当できるようにする、短時間で募集できる採用手段を用意する、緊急時の連絡ルールを共有することが重要です。

従業員の希望や都合に合わせた調整が難しい

固定時間制は勤務時間が明確な一方で、従業員の希望や都合に合わせて勤務時間を変更しにくい面があります。学生アルバイトやパートスタッフなど、ライフスタイルや予定によって勤務可能な時間帯が変わる人材を採用する場合は、固定時間制だけでは調整が難しくなることがあります。

企業が採用を行う際は、どの程度まで勤務時間の変更や休みの希望を受け付けるのかを事前に決めておく必要があります。「固定勤務」と記載しているにもかかわらず、実際には毎月シフト希望を提出してもらう場合、応募者との認識にズレが生じる可能性があります。

固定時間制を基本にしながら、一部だけシフト制を取り入れる、短時間勤務の枠を設けるなど、自社に合った運用を検討しましょう。

固定時間制だけで対応しにくい場合の人材確保方法

固定時間制は、勤怠管理や給与計算を安定させやすい制度です。一方で、繁忙期、急な欠勤、短時間だけ業務量が増えるケースには対応しにくいことがあります。

そのような場合は、固定時間制を基本にしながら、不足する時間帯だけ別の採用手段で補う方法が有効です。自社の稼働状況を可視化し、必要な時間帯に必要な人材を確保できる体制を整えましょう。

スポットワーク・スキマバイトサービスを検討する

固定時間制の従業員だけでは対応しきれない時間帯がある場合は、スポットワーク・スキマバイトサービスの活用も選択肢になります。必要な日、必要な時間帯、必要な業務に合わせて求人掲載できるため、欠員対応や繁忙期の人材確保に役立つ可能性があります。

例えば、飲食店でランチタイムだけ人材が不足する場合や、工場で特定期間だけ作業量が増える場合、短時間の募集を出すことで固定勤務のスタッフに負担が偏りにくくなります。固定時間制をやめるのではなく、不足する時間帯だけ補完する考え方が重要です。

固定時間制とスポットワーク・スキマバイトサービスを組み合わせることで、通常時は安定した労務管理を維持しながら、繁忙期や急な欠勤にも対応しやすくなります。採用コストや管理負担を抑えつつ、必要な稼働を確保したい企業にとって有効な方法といえるでしょう。

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固定時間制に関するよくある質問

ここでは、固定時間制を検討する企業の採用担当者や店舗責任者が疑問に感じやすい内容を整理します。制度の意味、シフト制との違い、残業代、アルバイト・パートへの適用、求人掲載時の注意点を確認しておきましょう。

固定時間制とは簡単にいうと何ですか?

固定時間制とは、始業・終業時間や休日をあらかじめ一定に定める勤務形態です。例えば「平日9:00〜18:00」「毎週月曜〜金曜勤務」のように、毎日または毎週の勤務時間帯が固定されている働き方を指します。

企業にとっては、勤務予定を立てやすく、勤怠管理や給与計算を行いやすい点がメリットです。一方で、繁忙期や急な欠勤には柔軟に対応しにくい面があるため、必要に応じてシフト制や短時間募集と組み合わせることが重要です。

固定時間制とシフト制はどちらを導入すべきですか?

業務量や営業時間が安定している職場では、固定時間制が向いています。受付、事務、平日中心の業務など、必要な稼働時間が読みやすい職場では、勤務時間を一定にすることで管理しやすくなります。

一方、曜日や時間帯によって必要人員が変わる職場では、シフト制が向いています。飲食店や小売店のように、ランチタイム、夕方、週末に業務量が増える業種では、シフト制や固定シフト制を活用した方が人員配置を調整しやすいでしょう。

どちらか一方に限定する必要はありません。基本勤務は固定時間制、不足時間帯はシフト制や短時間募集で補うなど、自社の状況に合わせて組み合わせることが重要です。

固定時間制でも残業代は発生しますか?

固定時間制でも、所定労働時間や法定労働時間を超えてはたらいた場合は、残業代や割増賃金が発生する可能性があります。勤務時間が固定されているからといって、残業代が不要になるわけではありません。

企業は、実際の出勤・退勤時刻、休憩時間、残業時間を正確に把握する必要があります。特に、法定労働時間を超える場合や、深夜労働、休日労働が発生する場合は、割増賃金の計算に注意が必要です。

残業の発生を防ぐには、業務量に対して必要人員が足りているかを確認することが重要です。残業が常態化している場合は、採用計画や勤務パターンの見直しを検討しましょう。

アルバイトやパートにも固定時間制は使えますか?

アルバイトやパートでも、毎週同じ曜日・時間帯に勤務する形で固定時間制や固定シフト制を運用することは可能です。例えば「毎週月曜・水曜の10:00〜15:00」「毎週土日の9:00〜17:00」のような勤務パターンです。

企業にとっては、毎月のシフト作成の手間を減らしやすく、必要な時間帯に安定して人材を配置できるメリットがあります。ただし、勤務条件が固定される分、応募者の希望と合わない場合もあるため、求人掲載時には勤務時間、曜日、休日、残業の有無を明確に記載しましょう。

採用後の労働条件と求人内容にズレがあると、早期離職やトラブルにつながる可能性があります。固定勤務か希望提出型のシフト制かを、原稿上でわかりやすく示すことが大切です。

固定時間制を求人に書くと応募が減る可能性はありますか?

固定時間制は勤務条件が明確な一方で、自由なシフトや融通を重視する応募者には合わない可能性があります。そのため、条件によっては応募数が限定されることもあります。

ただし、企業にとって重要なのは、応募数だけではありません。必要な時間帯に安定して勤務できる人材を採用したい場合は、勤務条件を明確にすることで、採用後のミスマッチを減らしやすくなります。

求人掲載時には、固定時間制の安定性を伝えつつ、相談できる範囲がある場合は具体的に記載しましょう。「勤務時間は固定」「曜日は相談可能」など、調整できる部分とできない部分を分けて書くことが重要です。

まとめ┃固定時間制とは、勤務時間を一定にして管理しやすくする制度

固定時間制とは、始業・終業時間や休日をあらかじめ一定に定める勤務形態です。企業にとっては、労務管理、勤怠管理、給与計算、人員配置、採用条件の明確化に役立つ制度といえます。

一方で、繁忙期や閑散期の業務量変動、急な欠勤、短時間だけ人材が必要なケースには対応しにくい面があります。固定時間制を導入する際は、自社の営業時間、業務量、必要人員、職場の状況を把握したうえで、シフト制や短時間募集との組み合わせも検討しましょう。

特に、飲食店、小売店、工場など、曜日や時間帯によって業務量が変わりやすい職場では、固定時間制だけで人材を確保しようとすると、残業や現場負担が増える可能性があります。固定勤務で安定した体制を作りながら、不足する時間帯はスキマバイトサービスなどを活用して補うことで、より柔軟な採用・労務管理につながります。

固定時間制は、正しく設計すれば管理しやすく、採用時にも条件を伝えやすい制度です。自社の運用に合う形で導入し、必要に応じて人材確保の方法を見直していきましょう。

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この記事を書いた人

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