求人掲載無料がもたらす新たな採用戦略とは?メリットや注意点を解説

求人掲載サービスには、無料で利用できるものから、費用がかかる有料プランまでさまざまなタイプがあります。なかでも、初期費用なしですぐに採用活動を始められる無料サービスは、近年多くの企業で導入が進んでいます。一方で「無料で本当に効果があるのか」と不安に感じている方もいるかもしれません。
本記事では、求人掲載無料サービスの仕組みや具体的なメリット、利用時の注意点について解説します。おすすめのサービスも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
新しい形の求人掲載無料サービスに注目

近年、無料で求人を掲載できるサービスが増えてきました。従来の求人媒体では掲載料が必要でしたが、今では一部の求人サイトやアプリ、SNSを活用することで、コストをかけずに求人を出すことが可能になっています。
特に注目されているのが、単発や短期の仕事を探している人と企業をつなぐ「スキマバイト」系のサービスです。はたらき方の多様化が進む中で、ちょっとした時間を活かしてはたらきたいという求職者は増えており、それに応えるかたちで、企業側も柔軟な採用スタイルを取り入れ始めています。
こうした新しい求人サービスは、低コストでスピーディに採用を進めたい企業には、ぴったりの方法といえるでしょう。
求人掲載無料サービスを利用するメリット

では、求人掲載無料サービスを利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、具体的なメリットについて、順番に見ていきましょう。
採用コストを抑えられる
求人掲載無料サービスの最大のメリットは、やはり採用コストを抑えられる点です。通常の求人媒体では、掲載するだけで数万円〜数十万円の掲載料が発生するケースもありますが、無料サービスであれば掲載そのものに費用がかかりません。
人材が採用できるかどうか不確実な中で、初期費用をかけずに求人を出せるのは、大きな安心材料といえるでしょう。まずは試しに掲載してみて、反応を見ながら今後の採用活動に活かすといった使い方もできます。
採用できなかった時のリスクが抑えられる
求人を出しても応募が集まらなかったり、採用に至らなかったりするケースは少なくありません。有料の求人媒体では、結果にかかわらず掲載料が発生するため、採用できなかった場合のコストが大きな負担になります。
その点、求人掲載無料サービスであれば、採用に結びつかなくても金銭的なダメージを受ける心配がありません。採用に失敗するリスクが軽減されることで、心理的なハードルも下がり、気軽に求人を出しやすくなります。新たな人材ニーズが出たときにすぐ動ける体制を整えるうえでも、リスクの低さは大きなメリットといえるでしょう。
掲載内容を変更しやすい
掲載内容を変更しやすいこともメリットのひとつです。求人掲載無料サービスの多くは、企業側で掲載内容の編集や更新が自由に行える仕様になっています。有料媒体の場合、修正には追加費用がかかったり、専任担当を通さなければ変更できなかったりと、柔軟に対応できないことがあります。
しかし、無料サービスであれば、仕事内容や給与、勤務条件などの情報をリアルタイムで更新できるケースが多く、急な変更にも対応しやすいのが特長です。応募の反応を見ながら条件を微調整することも可能なため、より効果的な求人づくりにつなげやすいでしょう。
求人掲載無料サービスを利用する際の注意点

無料で利用できるからこそ、サービスの仕組みや制限をよく理解したうえで活用することが大切です。有料サービスと同じ感覚で使うと、「思っていたのと違った」と感じることもあるかもしれません。
ここからは、求人掲載無料サービスを利用する前に知っておきたい注意点について解説します。
求人原稿の自社作成の必要がある
求人掲載無料サービスでは、求人原稿を自社で作成する必要があります。というのも、多くの無料サービスには、営業担当やカスタマーサクセス担当が用意されていません。
なかには原稿作成をサポートしてくれる会社もありますが、あくまで「相談レベル」での支援が中心です。例えば、職種名の表現や勤務条件の書き方など、反応の出やすいポイントをアドバイスしてくれるものの、原稿の完成までは自分たちで手を動かす必要があります。
そのため、初めて求人を出す企業の場合、どのような表現が応募につながるのかを事前にリサーチし、ある程度の構成を練っておくことが求められます。
ただ、原稿作成を丸投げできない点は手間に感じるかもしれませんが、その分、自社に合った表現で募集できるという見方もできるでしょう。
取得データや分析に制限がある
無料の求人掲載サービスでは、応募状況や閲覧数といった詳細なデータを十分に取得できないことがあります。有料の求人媒体では、アクセス数・応募経路・閲覧者の属性などをもとに、求人原稿の改善やターゲットの見直しが行えるケースが一般的です。
しかし、無料サービスではそうした機能に制限があることも多く、細かな分析や改善には限界があります。例えば、「何人に見られたか」「どこを直せば反応が増えるか」が数値で追えないため、効果検証がしにくいと感じる場面もあるでしょう。とはいえ、まずは低リスクで求人掲載を始めたい企業にとっては、必要最低限の情報でも十分といえるケースもあります。
担当者が付かない場合がある
有料の求人媒体では、専任の担当者が付き、原稿の作成から掲載後のフォローまで一貫して支援してくれるケースが一般的です。一方、求人掲載無料サービスでは、個別に担当者がつかない場合も多く、すべての作業を自社で進める必要があります。
例えば、「掲載後に応募が来ないが、何を直せばいいかわからない」といった場面でも、すぐに相談できる窓口がないことがあります。もちろん、チャットサポートやよくある質問ページなどの最低限のサポートは用意されているケースがほとんどですが、対面や電話での細やかな対応を期待するのは難しいでしょう。自走できる体制があるかどうかを、事前に確認しておくことが大切です。
有料よりも露出が少なくなる
掲載のハードルが低いということは、それだけ多くの企業が同じように求人を出しているということです。とくにエリアや職種が重なると、自社の情報が他の求人に埋もれてしまい、求職者の目に留まりにくくなる可能性が高まります。
また、サービスによっては有料プランを利用している求人が優先的に上位に表示される仕組みになっていることもあります。つまり、無料で掲載しただけでは一覧ページの下部に表示されたり、すぐに新着から押し出されたりして、実際に見られる機会が限られてしまうのです。
そのため、無料サービスを利用する際は、掲載後の表示ルールや競合の数もあわせて確認しておく必要があるでしょう。
求人掲載無料のサービスに向いている企業

求人掲載無料サービスのメリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、実際にどのような企業に向いているのでしょうか。
無料サービスと相性が良い企業の特徴は、次のとおりです。
- 採用コストを極力抑えたい
- まずは試験的に求人を出して反応を見たい
- すぐにでも求人を掲載したい
- 短期・単発・スポット的な求人を出したい
- 自社で求人原稿の作成・運用ができる体制がある
- 応募状況に応じて掲載内容を柔軟に見直したい
これらに当てはまる企業は、費用を抑えつつ、スピード感のある採用活動を進めやすくなります。特にアルバイトや業務委託、単発案件など「即戦力を必要なタイミングで確保したい」といった場面では、無料掲載サービスがうまく機能します。
逆に、長期雇用や専門職などで母集団形成が重要な場合は、他の採用手段との併用も検討するとよいでしょう。
求人掲載無料サービス「シェアフル」の特徴

数ある求人掲載無料サービスの中でも、特に使いやすく多くの企業に選ばれているのが、スキマバイトサービス「シェアフル」です。アルバイトや業務委託などの人材確保に強みがあり、短期から長期までさまざまな雇用形態に対応しているのが特徴です。
ここからは、シェアフルの具体的な特長について見ていきましょう。
1日単位から長期まで求人掲載可能
シェアフルの最大の特徴は、1日単位のスポット求人から長期勤務の求人まで、幅広い求人掲載に対応している点です。短期間だけ人材が必要なイベント運営や棚卸業務、繁忙期のヘルプといった場面でも、必要なときに必要な分だけ人材を確保することができます。
掲載にあたって特別な契約や手続きも不要で、最短で即日からの掲載も可能です。従来の求人媒体では対応が難しかった短期・単発の募集にもスムーズに対応できるため、流動的な人材確保が求められる業種や現場では特に使い勝手のよいサービスといえるでしょう。
勤怠管理・給与管理が可能
求人を出したあとに意外と手間がかかるのが、勤怠の確認や給与計算といった実務対応です。シェアフルには、そうした管理業務を効率化する機能が標準で備わっており、打刻や報酬計算をすべてシステム上で完結できます。
短期勤務やスポット勤務のスタッフが増えると、管理が煩雑になりがちですが、こうした機能を活用すれば人的ミスや処理負担を軽減しやすくなります。「採用後の対応まで手が回らない」と感じた経験があるなら、こうした仕組みの有無はチェックしておきたいポイントです。
その他の主な求人掲載無料サービス

求人掲載無料サービスはシェアフル以外にも複数あります。各サービスによって特徴や使い方が異なるため、自社の採用ニーズや運用体制に合ったものを選ぶことが重要です。
ここでは、タイプ別に代表的な無料サービスをご紹介します。
求人サイト型
求人サイト型のサービスは、多数の企業が掲載する求人情報をひとつのサイト内で閲覧・検索できる仕組みです。求職者は希望条件に沿って仕事を探し、そのままサイト上から応募できます。
多くの求人サイトでは有料プランが主流ですが、無料枠が用意されていたり、一定期間だけ試せるトライアル制度を設けている場合もあります。また、業種や雇用形態に特化したタイプもあり、採用したい人材の属性に応じて使い分けることが効果的です。
求人掲載エンジン型
求人掲載エンジン型は、自社の採用ページに掲載した求人情報を、検索エンジンのような仕組みで自動的に収集・掲載するスタイルです。代表的なサービスに「Indeed」や「求人ボックス」などがあります。自社サイトに掲載している求人がクローリングされることで、別途入力作業をせずに広く露出できるのが特徴です。
また、直接掲載することも可能で、無料プランでもある程度の応募が見込めるケースもあります。情報の更新や削除も比較的柔軟に対応できるため、常に最新の求人情報を保ちやすいでしょう。
採用支援ツール型
採用支援ツール型は、求人掲載だけでなく、採用サイトの作成、応募者管理、面接日程の調整、適性検査など、採用活動全般をサポートするサービスです。代表的なサービスとしては、「engage(エンゲージ)」や「Airワーク採用管理」などが挙げられます。
無料で利用できるものも多く、例えば「engage(エンゲージ)」は、採用ページの作成から求人掲載、応募者管理までを無料で提供しています。こうしたツールを活用することで、採用ノウハウが少ない企業でも効率的な採用活動を進めることが可能です。
SNS
採用活動といえば求人サイトが主流と思われがちですが、近年はSNSを活用した採用手法が注目を集めています。例えば、Instagramで企業文化や職場の雰囲気を写真や動画で発信することで、求職者にリアルな職場環境を伝えることが可能です。実際に、多くの企業がSNSを通じて採用活動を行い、成功事例も増えています。
特に、「LinkedIn」や「Facebook」には求人掲載機能も備わっており、ビジネス層や地域採用に対応しやすいのも特長です。SNSをうまく活用することで、これまで接点を持ちづらかった層にも自然なかたちでアプローチできるようになるでしょう。
求人無料サービスで効果を出すためのコツ

無料で求人を掲載できるとはいえ、出せば自動的に応募が集まるわけではありません。限られた表示枠の中で、求職者の目に留まる求人を作成するには、次の3つのポイントを意識することが大切です。
- 採用ターゲットに合わせた原稿作成
- 競合他社との求人情報の差別化
- 有料求人掲載サービスとの併用
仕事探しで重視する点は人それぞれ異なります。職種やスキルだけでなく、はたらき方や職場の雰囲気など、求職者が気にするポイントをあらかじめ想定し、伝えるべき情報を過不足なく盛り込むようにしましょう。最近では、画像や動画を掲載できるサービスもあるため、テキストだけでは伝わりにくい雰囲気を視覚的に補うのも効果的です。
また、無料サービスの多くは求人原稿を自分で作成する必要があるため、慣れていないと「何を書けばいいかわからない」と悩むこともあるでしょう。そういった場合には、プロが原稿を作成してくれる有料求人サービスを活用し、完成原稿を参考にしながら無料媒体に展開していくといった方法がおすすめです。
ただし、作成してもらった原稿をそのまま他媒体に転載するのは著作権の問題が生じることもあるため、あらかじめ引用や使用の可否について確認しておくようにしましょう。
まとめ
本記事では、求人掲載無料サービスの特徴やメリット、注意点、活用のポイントについて解説してきました。
採用活動にコストをかけにくい状況でも、人材確保の機会を広げられるサービスが増えており、求人を出すためのハードルは、従来よりも大幅に下がっています。なかでも「シェアフル」は、短期・単発から長期まで柔軟に対応できるうえ、掲載後の勤怠管理や給与管理にも対応しており、実務面の負担軽減にもつながります。
採用にかけられる時間や予算が限られている企業は、これらの求人掲載無料サービスを活用し、自社に合った採用のあり方を見つけてみてはいかがでしょうか。