求人掲載の料金相場は？費用対効果が高い求人媒体選びのコツも解説

採用活動で求人掲載をする場合、「掲載料金の相場はどのくらいなのか？」というのは、多くの方が気になるポイントだと思います。また、求人掲載する上では、料金をなるべく抑えたり、費用対効果が高いものを選びたいと考えたりする方も多いでしょう。

今回は、求人掲載における料金相場の特徴と考え方を確認した上で、4つの料金形態と各相場、費用対効果が高い求人媒体選びのコツを紹介します。求人媒体をどういう視点で選ぶべきか悩んでいる方は、ぜひ記事を参考にしてください。

求人掲載における料金相場の特徴と考え方

求人広告媒体には、さまざまな種類や機能があります。また、こうした媒体を利用する皆さんのニーズも多様です。こうした背景から、求人掲載における料金相場には、選ぶ媒体と求人ニーズなどによって「かなりの幅」が生じやすい傾向があります。

たとえば、新卒採用・中途採用・アルバイト（パートタイマー）採用という3つの採用区分における料金相場は、以下のとおりです。

• 新卒採用：年40万～300万円
• 中途採用：月20万～100万円
• アルバイト・パートタイマー採用：月2万～40万円

たとえば、新卒採用の場合、そもそも採用活動の期間が長く求人掲載期間も年単位になるケースが多いです。仮に、新卒採用の掲載期間が1年間であるのに対して、アルバイトが1カ月とすれば、やはり長期間の新卒採用が高くなりやすいでしょう。

また、たとえば「理工学部出身の優秀な新卒学生を獲得したい」となれば、こうした人材に自社の求人を見つけてもらうための工夫が必要となります。求人媒体側の仕組みを使い、求人を目立たせるなど対策すると、費用は上がりやすくなるでしょう。

こうした中で求人掲載料金を抑えるためには、媒体の種類や各特徴を理解し自社のニーズに合うところを選ぶことが大切になってきます。

求人掲載における4つの料金形態と各相場

料金面から求人媒体の比較をする上で押さえておきたいのが、いわゆる求人サイトと呼ばれるweb媒体には、4つの料金形態があることです。自社のニーズに合う形態の求人媒体を選ぶと、「あまりお金をかけずに求人を長期間出し続ける」といったことも可能になったりします。

各種類の概要と料金相場を見ていきましょう。

掲載課金型

掲載課金型は、求人広告を出したタイミングで料金が発生するものです。たとえば、「画像3枚、フリー項目3つ、表示順位◯位……の内容で4週間」などのパックに近い内容で最初に契約をしてしまうイメージでしょう。

こうした特徴から、先行投資型と呼ばれることも多いです。

掲載課金型の場合、原則は追加費用が発生しない点がメリットになります。これに対してデメリットは、応募が集まらないと費用の掛け捨てになってしまうことです。

掲載課金型の相場には、採用形態や選択するプランの影響を受けて、以下のように「開き」が生じやすい傾向があります。

• 新卒：1シーズン80万～300万円
• 中途：月20万～100万円
• アルバイト：月2万～40万円

クリック課金型

クリック課金型は、いわゆる求人検索エンジンに求人広告を出す場合に使われることが多い形態です。サイト上の求人がクリックされたときに料金が発生します。

クリック課金型のメリットは、ほかの3手法と比べて費用を制御しやすい点です。一方でデメリットは、たとえば求人内容があまり魅力的ではなかったりする場合、「クリックで多くの費用がかかる割には、採用成果に結びつかない」などの問題が生じやすい点になります。

クリック課金型における1クリック当たりの相場は、50～700円です。

成果報酬型

成果報酬型は、「応募が入った」や「採用が決まった」などの成果に対して費用が発生する仕組みです。

成果報酬型の場合、成果が出るまでの間は広告費用がかかりません。また、初期費用も発生しないケースが多く、求人にかかる費用を抑えやすいメリットがあります。これに対してデメリットは、かかる費用が高めである点です。また、リーチできる候補者も、掲載課金型と比べて限定される可能性があります。

成果報酬型の相場は、以下のとおりです。

• 新卒（採用）：50万～100万円／人
• 中途（採用）：30万～120万円／人
• アルバイト：（応募）0.6～5万円／人、（採用）4万～20万円／人

完全無料型

その名のとおり、完全無料で求人掲載できるものです。

完全無料型の場合、登録から採用まで費用がまったくかかりません。求人掲載にかかる費用をとにかく抑えたい場合、この特徴が大きなメリットになるでしょう。

完全無料型のデメリットは、無料ということで多くの企業が求人を出しており、自社の求人情報が埋もれやすい点です。また、原稿作成や上位表示のサポート・オプションなどもありません。

求人広告の掲載方法

完全無料型以外の種類では、求人広告会社のサポートを受けて求人掲載を行うことが多いです。ここでは、一般的な求人サイトにおける広告掲載までの流れとポイントを解説しましょう。

求人広告会社への問い合わせ

求人広告会社のホームページにある専用フォームや電話などから、問い合わせを行います。その後の手続きをスムーズに進めるためにも、以下のような基本ポイントを整理した上で、分かりやすく伝えると良いでしょう。

• 募集職種
• 募集人数
• 採用決定の希望時期（目安）
• 求める人物像

詳細は後日ヒアリングとなるため、この段階では概要を伝えるだけで大丈夫です。

営業担当者からの説明・ヒアリング

問い合わせの次に設けられるのが「求人企業と求人広告会社が相互理解をするための場」です。ここではまず、営業やリクルーティングコンサルタントと呼ばれる担当者が、求人を出したい企業のために、自社および媒体の説明をしていきます。

説明が終わると、求人企業に合うプランを選ぶために、より具体的なヒアリングに入っていきます。以下内容をヒアリングされることが多いでしょう。

• 求人掲載の予算
• 採用スケジュール
• 採用計画
• 採用条件
• 求人の概要　など

「求人はいつから掲載すべき？」や「新卒市場の動向は？」などの疑問や不安があれば、このステップで質問しておくと良いでしょう。

申し込みとID・パスワード発行

営業担当からの提案内容が自社のニーズとマッチしていれば、求人掲載の契約（申し込み）に入ります。求人企業がログインできるシステムがある場合、契約後にID・パスワードが発行されることが多いでしょう。

取材

取材をするのは、求人広告を作るライターです。

取材では、求人を出す部署や職種の従業員から、仕事内容ややりがいなどの話を聞いていきます。取材日までに、自部門の魅力を整理したり写真を撮ってほしいエリアの片付けなどを行ったりしておくと良いでしょう。

原稿の制作と確認

ライターは、取材内容を参考にしながら求人原稿を作成していきます。初稿が出来上がると、求人企業にチェックの依頼が入るでしょう。「適切な表現が使われているか？」や「事実に則した文章が書かれているか？」などの確認が必要です。

修正が必要な場合は、なるべく具体的なフィードバックを出したほうが良いでしょう。

求人広告の掲載開始

何度か修正を重ねて問題が解消されると、広告が掲載されます。求人掲載後の修正は、サービスによって可否判断が異なります。「求職者の反応を見て修正をお願いしたい」などの場合は、ヒアリングの段階で確認しておいたほうが良いでしょう。

費用対効果が高い求人媒体選びのコツ

求人掲載の料金は、「安ければ安いほど良い」といった単純なものでもありません。

企業が求人を出す背景には、「自社が求める人材を獲得する」という大きな目的・目標があるはずです。求人媒体を選ぶ際には、掲載料金を可能な限り抑えながら、自社の採用目的・目標の達成や現状の課題が解決できる「費用対効果とのバランス」を見ていく必要があるでしょう。

ここでは、費用対効果の高い求人媒体を選ぶ上でのコツを紹介します。

「費用対効果の高い求人媒体とは何か？」を理解する

求人媒体には、それぞれに異なる特徴や機能があります。たとえば、「首都圏の求人に特化したもの」や「20代・30代の若手が中心のもの」「アルバイト・パートタイマーに特化したもの」なども代表的な特徴です。

こうした中で選ぶべき「費用対効果の高い求人媒体」とは、自社が求める人材に効果的なアプローチができるものです。自社が欲しい人材を、少ない費用で効率よく獲得できる媒体ともいえるでしょう。

たとえば、自社のニーズが「関西在住の若手営業人材が欲しい」だったと仮定します。

この場合、全国区の媒体よりも関西エリアに特化したものを使ったほうが、応募者を絞り込みやすくなるはずです。年代についても、20～60代までを幅広く取り扱う媒体より、20代・30代の若手中心メディアのほうが効率よく母集団形成ができるでしょう。

これに対して「掲載料金がいちばん安いから」や「有名な大手サイトだから」などの一般的な理由で選んだ場合、自社が求める人材に適切なアプローチができる可能性は低いかもしれません。

費用対効果が高い求人媒体を求めるのであれば、各媒体の特徴や違いを理解した上で「自社のニーズをかなえてくれるものなのか？」という視点を持つ必要があるでしょう。

自社のニーズや求人要件を具体的に言語化する

求人媒体の費用対効果を高める上では、自社のニーズや求人要件をなるべく具体的に言語化することも大切です。

たとえば「優秀なエンジニアをたくさん欲しい」は、少し漠然としたニーズです。

このニーズでは、優秀なエンジニアの「定義（必要スキル・経験など）」や、たくさんが示す「人数」が分からないことから、自社のニーズと高精度でマッチするサイトは見つけづらいかもしれません。

これに対して、「Pythonでのシステム開発が得意なエンジニアを4月末までに10人欲しい。東京近郊在住。開発経験3年以上。20代～35歳まで」といった明確なニーズを設定するとどうでしょうか。

ここまで具体的に言語化されていると、「Pythonエンジニアの登録率は高いか？」などの視点から、媒体の比較もしやすくなるでしょう。また、「4月末までに10人欲しい」という要件を明確にすると、求人広告会社の営業担当者にもより具体的な相談がしやすくなるはずです。

求人の露出量が高い媒体を選ぶ

求人は、自社が求める人材の目にとまってこそ採用効果につながっていくものです。

しかし中小企業などの場合、大手企業と比べて自社認知度が低いことから、大手と同じカテゴリに求人を出しても発見やクリックがされにくい傾向があります。

こうした背景による「求人を出しているのにクリックすらされない」「まったく応募がない」などの問題を防ぐためには、求人の露出量や情報量を増やしてくれる仕組みがある媒体を選ぶことも1つです。

自社のニーズに合う場所で、露出量や情報量を増やす仕組みやオプションをうまく活用すると、求人媒体の費用対効果を高めやすくなるでしょう。

求人掲載の費用対効果が高い媒体を選びましょう

求人掲載の料金相場には、4つの料金形態や採用区分などによって「かなりの幅」が生じやすい特徴があります。

こうした中で、費用対効果が高い求人媒体を選ぶためには、各媒体の特徴を理解した上で「言語化された自社のニーズをかなえてくれそうか？」という視点を持つことが大切です。

また、市場での認知度があまり高くない企業が求人掲載する場合、求人の露出量や情報量を高めてくれる仕組みがあるサービスを活用することも大切でしょう。

もしスキマバイトの求人で費用対効果を高めたい場合は、シェアフルを活用するのも1つです。