キャリアデザインとは?目的・手順・いつからすればいいかを解説
「キャリアデザインを考えた方がいいと聞いたことはあるけど、具体的に何をすることなの?」と、あなたも疑問に思っていませんか。
キャリアデザインとは「将来なりたい理想の自分になるために、どんなキャリアを歩むか」をあらかじめ決めておくことです。
学生のうちから「将来なりたい理想の自分」を意識して、そのために行動できている方は少ないのではないでしょうか。
しかし、理想の自分になるためには、なるべく若いうちからキャリアデザインを設計しておくことが重要です。
学生のうちからキャリアデザインを考えることで、あなたが就職すべき企業が変わるからです。
そこでこの記事では、キャリアデザインを設計するうえで考えるべき重要な3つの要素と、設計する手順について解説していきます。
✓ キャリアデザインとは?
✓ キャリアデザインの設計に重要な3つの要素
✓ キャリアデザインを設計する手順5ステップ
キャリアデザインとは?|定義を詳しく解説
スーパー大辞林によると、キャリアデザインとは「職能獲得や就職に関する長期的な将来設計。また、それを立案すること」と書かれています。
簡単に要約すると「将来なりたい理想の姿を想像し、そこにたどり着くためにやるべきことを順序よく計画する」ということになります。
例えば、営業職に入社した新入社員が「将来は課長になる」という目標がある場合を考えてみましょう。
課長までキャリアアップするには「主任→係長→課長」というステップを踏む必要があります。
そのため、まずは「どうやって主任になるか」を考えることになりますよね。また、主任になるためにすべき行動や必要な成果も割り出し、計画します。
上記のように、目標を達成するために計画することをキャリアデザインといいます。
キャリアデザインは「課長になって昇給したい」という漠然とした目標を立てるだけではなく、目標を達成するために「どんな成果が必要か」などを考える必要があります。
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キャリアデザインが重要視させるようになった背景
終身雇用制度が衰退していく社会的な背景から、キャリアデザインを考えることは重視されてきています。
終身雇用制度が定着していたバブル時代は、最初に入社した企業で定年まで働けていました。
また、昇給システムも年功序列の企業が多く、年齢が上がるほど給料が上がることが高確率で約束されていたのです。
しかし、バブル崩壊やIT革命などの経済的影響から、2022年2月現在は「企業寿命10年時代」ともいわれています。
上記の背景から、労働者が安心して働けるように、厚生労働省は2019年4月「働き方改革」を制定し、副業・転職が当たり前の時代になりました。
働く企業や場所を自由に選べるようになってきたことから、労働者は「どんな働き方をするか」を意識するように変化していったのです。
そして「どんな働き方をするか」を決めるために、キャリアデザインを設計する人が増えてきています。
キャリアデザインを考える3つの目的
キャリアデザインを考える目的は、以下の3つです。
- 自分らしい働き方をするため
- 自分がすべき行動を明確にするため
- 将来の不安をなくすため
なんとなく決めた企業に就職し、それなりに貯金ができる生活をしていても、やりたいことを我慢していると「ずっとこの働き方でいいのかな」と不安になる方もいます。
キャリアデザインを設計することで、将来なりたい理想の姿に近づくためにやるべきことがわかるのです。
それでは、以下で詳しくご紹介します。
1. 自分らしい働き方をするため
キャリアデザインを考えることで、自分らしい働き方ができるようになります。
自分らしい働き方とは、ここでは「ストレスを感じない環境で働くこと」と定義します。
キャリアデザインを考え「将来なりたい理想の自分」を決めておくことで、これからやることに対して「これは自分らしい働き方かな?」と判断できるようになるのです。
例えば「体を動かす仕事が向いている」と感じている人を想定しましょう。
上記の人なら、もし事務職の内定が決まったとしても「体を動かせないストレスがたまりそうなので、入社すべきではない」とわかりますよね。
判断できるようになれば「就職先をなんとなく決める」「やりたくない仕事を仕方なく続ける」ということは、しなくなるはずです。
なりたい自分を決めておくことで、自分らしい働き方を選択できる判断力が身につきます。
2. 自分がすべき行動を明確にするため
キャリアデザインを考えると「理想の自分になるために、今すべき行動は何か」が明確になります。
例えば「エンジニアになってゲーム制作会社に勤めたい」という夢がある人が現在事務職として働いている場合は、やるべきことは転職だとわかりますよね。
また、あなたが文系大学の4年生でゲーム制作会社へ就職することを目指している場合は、今からでもプログラミングの勉強を始めるべきだとわかるはずです。
上記のように、理想の自分が決まっているなら、やれることは限られてきます。
将来なりたい理想の自分に向かって直進できるように、キャリアデザインを考えてやるべきことを明確にしましょう。
3. 将来の不安をなくすため
「子供の学費」や「老後の貯金」など、将来のお金の不安をなくすためにもキャリアデザインをすることは重要です。
キャリアデザインとは、将来設計をして何をすべきか考えること。
あらかじめ、必要なお金を割り出しておくことで、何歳までにいくら必要なのかがわかります。
例えば国公立の幼稚園から高校学校へ通わせた場合の学費を、それぞれ見ていきましょう。(参考:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」)
- 幼稚園3年間:約67万円
- 小学校6年間:約193万円
- 中学校3年間:約147万円
- 高校3年間 :約137万円
- 合計15年間 :約544万円
単純計算をすると、毎年約36.3万円かかります。1ヶ月計算をすると、毎月3.1万円が子供の学費として出費するということです。
上記のように出費を計算できていると「自分が◯歳になるまでに昇給や貯金をする」という目標ができます。
そのため、漠然とお金の心配をするのではなく「◯万円足りないから支出を減らそう」と、具体的な対策もできます。
キャリアデザインで将来設計をすることで、将来の不安を取り除けるのです。
キャリアデザインの設計に重要な3つの要素
キャリアデザインを考えるうえで、重要な要素が3つあります。
- 将来の理想像
- スキルや強み
- 性格や価値観
自己分析をして上記の3つを洗い出すことで、これからあなたがどんな行動をすべきかがわかります。
それでは以下で詳しく解説します。
1. 将来の理想像
キャリアデザインを考えるうえでもっとも重要な要素が「将来の理想像」です。
将来の理想像を決めることで、どんな企業に就職すべきかがわかります。
将来の理想像とは具体的に以下のように決めます。
- 起業して世の中に役立つサービスを作りたい
- デザイナーになって洋服のブランドを作りたい
- 年収500万円以上になって、趣味にお金を使いたい
- 35歳までに1,000万円貯金してマイホームを建てたい
例えば「デザイナーになって洋服のブランドを作りたい」という理想像がある方は、アパレル業界やデザイナー職に就くべきだとわかりますよね。
目標を決めて、達成するための適切な手段を選択しましょう。
なるべく若いうちから将来の理想像を決めることで、長期的なプランでキャリアデザインできるようになります。
2. スキルや強み
「将来の理想像」を決めた後には、どんな手段で目標を達成するかを決めます。
目標を達成するための手段はさまざまです。
しかし、自分のスキルや強みを理解することで、その選択肢が狭まります。
例えば、将来の理想像が「田舎に住みながらリモートワークできる仕事をする」という目標だったとしましょう。
リモートワークがしたい場合は、エンジニアなどが良いですよね。
そうとわかれば、必要なスキルは「プログラミングスキル」や「IT業界の知識」です。
「将来の理想像」がわかっていれば、上記のように「何を勉強すべきか」「どんなスキルが必要か」がわかります。
そのため、必要なスキルや自分の強みをおさらいしておくことが重要です。
3. 性格や価値観
キャリアデザインを設計するうえで、あなたの性格や価値観を整理し「誰と、どんな環境で達成するか」を決めましょう。
わかりやすい例を挙げると、以下の選択肢があったときに、あなたはどちらの企業で働きたいでしょうか。
- 安定した大企業に入社して、ほどほどに仕事をしたい
- ベンチャー企業に入社して、最先端の技術や知識を得て働きたい
性格や価値観の違いによって、どんな企業で働くべきかがわかります。
キャリアデザインを設計する手順5ステップを解説
キャリアデザインは、以下の5つの手順で考えましょう。
- 過去を振り返る
- 現状を把握する
- 自己分析をする
- キャリアプランの設計
- 今やるべきことを決める
キャリアデザインを設計すると、就活や転職活動でも軸のある「志望動機」や「自己PR」が作れるようになります。
以下でそれぞれのステップを詳しくご紹介しているため、確認していきましょう。
1. 過去を振り返る
キャリアデザインを設計する際は、まず過去を振り返ります。
以下の項目を振り返り、紙やパソコン上でまとめてみましょう。
- 学生時代頑張ったこと
- 学生時代に嫌だったこと
- やりがいに感じたこと
- 何をしているときが楽しかったか
過去を振り返ることで「性格・価値観」がわかります。
2. 現状を把握する
過去の自分の出来事を抽出したら、次は現状を把握しましょう。
現状を把握するために、あなたが持っている「スキル・強み」を書き出します。
- 資格
- 趣味
- 特技
- 学歴
- 実績
3. 自己分析をする
自己分析では「将来の理想像」を確立させましょう。
「将来の理想像」は、いくつ挙げても大丈夫です。
- 20代のうちに結婚して子供がほしい
- 30歳で役職をもらって仕事で活躍したい
- 40歳までにマイホームがほしい
20代のときに達成したいことと40代までに達成したいことは違うため、その年代にあった理想を当てはめていきましょう。
また、このとき挙げた「将来の理想像」は後から変わってもいいので、気軽に決めても大丈夫です。
キャリアデザインは数年ごとに更新すべきものなので「一度決めたら変えられないんじゃないか」と思う必要はありません。
4. キャリアデザインの設計
「将来の理想像」「スキル・強み」「性格・価値観」を抽出したら、目標を達成するためにはどんな順番でこなせばいいかを決めましょう。
どういう順序でステップアップしていくか決めることで、今後のキャリアでムダなく目標に近づけます。
例として、以下のような人のキャリアデザインを設計してみましょう。
- 今年、文系大学を卒業する4年生(22歳)
- 将来はフリーランスとして自由な生き方がしたい
- 年収は30歳までに500万円を超えたい
- 独立・高収入という条件を目指せるエンジニアを考えている
上記の設定では、以下のようなキャリアデザインを設計することが考えられます。
数年後にキャリアデザインが変わってもいいので、なるべく具体的に決めておくことがポイントです。
5. 今やるべきことを決める
キャリアデザインを設計できたら、今からやれることを考えましょう。
将来の理想像が「30歳で年収500万円のフリーランスエンジニア」だとするといきなり難しそうですよね。
しかし、今やれることは限られています。
もしあなたが「IT未経験の文系大学生」で「30歳で年収500万円のフリーランスエンジニア」を目指す場合、やれることは、少しでもプログラミングの勉強をしておくくらいです。
大きな目標を達成するためには、小さな努力を積み重ねる必要があるのです。
将来の理想像を達成するためにやるべきことはたくさんありますが、その中でも優先してやるべきことを決めましょう。
まとめ
就活前にキャリアデザインを設計することで、理想の働き方がわかります。
理想の働き方がわかれば、あなたがエントリーすべき企業が絞れるため、本当に入社したい企業の選考対策を厚くすることができます。
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