【履歴書の書き方】アルバイトを掛け持ち(ダブルワーク)しているときの職歴の書き方

アルバイトの掛け持ちを始めようとする中で、履歴書の書き方に悩む場合も多いでしょう。
この記事では、掛け持ちアルバイトをする際の履歴書の書き方を解説します。状況に合わせた履歴書の書き方を身につけて、アルバイトの採用を勝ち取りましょう。
【3パターン】掛け持ちアルバイトの履歴書の書き方
掛け持ちアルバイトの履歴書の書き方は、状況によって大きく異なります。ここでは、代表的な3つのパターンに分けて詳しく説明します。
①これからアルバイトの掛け持ちをしたい場合
すでにアルバイトをしていて、新たに別のアルバイトを掛け持ちしたいケースを紹介します。この場合は現職を記載した上で、掛け持ち希望であることを伝えましょう。
【職歴欄の記入例】
2024年4月 〇〇カフェ アルバイト入社
現在に至る
【本人希望欄の記入例】
現在〇〇カフェでアルバイトをしており、月・水・金は17時まで勤務しています。
アルバイトの掛け持ち希望で、月・水・金は18時以降、火・木・土・日は終日勤務可能です。
このように記載することで、現在の勤務状況と掛け持ち希望であることが明確に伝わります。また、具体的な勤務可能時間を記載することで、店舗側のシフト調整の負担を軽減できます。
②過去にアルバイトの掛け持ちをしていた場合
過去に複数のアルバイトを掛け持ちしていた経験がある場合は、時系列や会社ごとに整理して記載しましょう。過去の職歴を整理して記載することで、職務経験が一目で伝わります。
以下に職歴欄の3つの記入例を紹介します。自分の状況に合わせて最適な書き方を選んでください。
■パターン1:時系列で記載する
【職歴欄の記入例】
2024年4月 〇〇カフェ アルバイト入社
2024年7月 △△コンビニ アルバイト入社(掛け持ち)
2024年12月 〇〇カフェ アルバイト退職
2025年3月 △△コンビニ アルバイト退職
このパターンは入社・退職の流れが時系列で分かりやすいのが特徴です。アルバイトの経験があまりない場合は、このパターンをおすすめします。
■パターン2:会社ごとにまとめて記載する
【職歴欄の記入例】
〇〇カフェ
2024年4月 アルバイト入社
2024年12月 アルバイト退職
△△コンビニ
2024年7月 アルバイト入社
2025年3月 アルバイト退職
こちらのパターンは会社ごとの勤務期間が分かりやすく、どんな職場ではたらいた経験があるかを強調したい場合に適しています。アルバイト経験が複数ある場合や、各企業でどのような役職や業務を経験したか追記しやすいのも特徴です。
■パターン3:簡潔に1行でまとめる
【職歴欄の記入例】
2024年4月~2024年12月 〇〇カフェ アルバイト
2024年7月~2025年3月 △△コンビニ アルバイト(掛け持ち)
このパターンは1つの職場を1行で簡潔に伝えることができるので、多くの職歴がある場合におすすめです。
③副業としてアルバイトの掛け持ちをしたい場合
正社員や契約社員としてはたらいている方が副業としてアルバイトを掛け持ちしたい場合は、本業の情報を明記した上で、副業希望であることを伝えましょう。
本業があることを伝えることで、勤務時間の調整をしてもらいやすくなります。また、本業での経験やスキルをアピールすれば、即戦力として評価される可能性が高まるでしょう。
【職歴欄の記入例】
2022年4月 株式会社〇〇 入社
××支社××課に配属
現在に至る
【本人希望欄の記入例】
現在正社員として平日9時~18時まで勤務しています。
副業として週末や平日夜間を活用してはたらきたいと考えており、土日祝日は終日、平日は19時以降の勤務が可能です。
本業で培った〇〇のスキルを活かして貢献したいと考えています。
副業でアルバイトをする場合、本業の会社が副業を認めているかどうかを事前に確認することも重要です。就業規則や雇用契約書を確認し、問題ないことを確認してから応募しましょう。
アルバイトを掛け持ちしていることを書かないのはあり?

アルバイトを掛け持ちしていることを履歴書に書かないのはおすすめできません。掛け持ちを隠すことは、自分にもアルバイト先にもデメリットが生じる可能性があります。
掛け持ちを伝えないことで、以下の問題が生じます。
- アルバイト先の掛け持ちに関するルール違反となる
- シフト調整が難しくなる
- 税金の計算に問題が起きる
各アルバイト先には掛け持ちに関するルールが決められている場合があります。掛け持ち自体を禁止している職場もあるので、履歴書を提出する段階で掛け持ちをしたい意思を示しておくと良いでしょう。
また、シフト調整の面でも問題が生じます。職場側はどの程度シフトに入れるか把握したいと考えているため、事前に伝えておくことがトラブル防止につながります。
さらに、複数のアルバイト先ではたらく場合、年末調整をどの職場で行うかによって税金の計算や確定申告の進め方が変わります。
アルバイトを掛け持ちする場合は、トラブルを避けるためにもすべてのアルバイト先に正直に伝えましょう。
アルバイトの掛け持ちをしたいときに履歴書に記入すべきこと
掛け持ちアルバイトの履歴書では、以下の4つの要素を記入しましょう。これらの情報を明確に伝えることで、採用担当者から高評価を受けて採用の確率がアップします。
1. 掛け持ちを希望することを明記する
本人希望欄に掛け持ち希望であることを明確に記載しましょう。採用側もそれを前提として採用を検討できます。
◾️掛け持ちを希望する記載例
現在のアルバイトと掛け持ちを希望しています。
学校の授業が落ち着き時間に余裕ができたので、現在の職場との両立は問題ございません。
掛け持ち希望であることを明記し、どちらの仕事も両立できることも強調して伝えましょう。
2. 掛け持ちしたい理由を説明する
志望動機の欄には、なぜ掛け持ちをしたいのかの理由を具体的かつポジティブに伝えましょう。掛け持ちの理由が具体的だと、採用担当者ははたらく意欲や目的意識を理解しやすくなります。
◾️掛け持ちをしたい理由の例文
・学費を自分で賄うため、収入を増やす必要があります。
・就職を見据えて、時間があるうちにさまざまな社会経験をしてみたいと考えています。
・現在のアルバイトとは異なる曜日・時間帯を有効活用したいと考えています。
・◯◯の仕事が好きで、違う環境でも経験を積むことでよりスキルアップできると考えています。
掛け持ちの理由を具体的かつポジティブに伝え、あなたのはたらく意欲や目的意識をアピールしましょう。
3. 勤務可能日・時間を明記する
採用担当者にとって、いつシフトに入れるかは最も知りたい情報の1つです。具体的な時間帯を示すことで、採用担当者に好印象を残すことができます。
◾️勤務可能日・時間の記載例
・勤務可能時間:平日18時~22時、土日祝日は9時~22時
・月・水・金は17時以降、火・木・土・日は終日勤務可能です。特に土日のシフトは積極的に入れます。
シフトについては、より具体的に記載することを意識してみてください。
たとえば、「金曜のみ22時まで勤務可能」「土曜は朝から、日曜は13時以降」など、細かい条件まで記載しておくと、採用後のシフト調整がスムーズになります。
4. スキルや経験をアピールする
掛け持ちのアルバイトに応募する場合は、現在の職場で得たスキルや経験をアピールしましょう。
採用担当者は即戦力の人材を歓迎しています。応募する職種に合わせて、即戦力となれる根拠を具体的に伝えることを意識しましょう。
■スキルや経験をアピールする例文
・カフェでの接客経験があるので、お客さま対応やレジ業務は問題なく対応できます
・前職のコンビニで商品発注を担当していたため、在庫管理のノウハウがあります
・飲食店での調理補助経験があり、基本的な調理スキルは身についています
応募先と関連する経験があれば、その部分を詳しく記載すると効果的です。即戦力としての価値を具体的なスキルや経験で示すことで、採用率アップを目指しましょう。
【例文4選】アルバイトを掛け持ちするときの志望動機

掛け持ちアルバイトの志望動機は、具体的な目的や意欲が伝わるものを心がけましょう。ここでは掛け持ちを希望する4つの代表的なケースと、その志望動機を伝える例文を紹介します。
1. 収入アップを目指す場合
収入アップを目指す場合でも、具体的な目的をしっかりと伝えましょう。
単に「お金が欲しい」という理由では、採用担当者に「条件が良い職場にすぐ乗り換えられるのでは?」と感じさせる可能性があります。収入を増やす明確な目的と、仕事への責任感を示すことが重要です。
【志望動機の例文】
大学の学費を自分で賄うため、現在はたらいているカフェのアルバイトに加えて貴店での勤務を希望しています。
週3日のカフェでの勤務に加え、こちらでは週末を中心にはたらきたいと考えています。
先々の学費の納付や奨学金の返済も考え、計画的に貯金をするため貴店にて長くはたらきたいと思っています。
特に土日や社員の方が長期休暇を取られる際には、優先的にシフトに入りたいと考えています。
収入アップのための掛け持ちでも、学費や将来の貯金などの具体的な目的を伝えることで、与える印象が大きく変わります。また、土日や社員の長期休暇など人手が欲しい時期にシフトに入れることを伝える点もポイントです。
2. さまざまな経験を積みたい場合
経験を積みたい場合は、その目的と将来の展望を具体的に伝えましょう。
「さまざまな経験」という漠然とした表現では「ある程度経験を積んだら辞めてしまうのでは?」という考えを持たれかねません。経験を積む目的と、なぜこの店ではたらきたいのかを説明することで、長く自分の店ではたらいてくれる人材であることをアピールできます。
【志望動機の例文】
現在カフェで接客を担当していますが、貴店での販売業務を通じて異なる接客・販売スキルの知識を得たいと考えています。
将来的に飲食と物販両方の経験を活かした自分のお店を開くことを目指しています。
接客の基本はすでに身についているので、すぐに戦力になれると考えています。
月・水・金はカフェで勤務しているため、火・木・土・日を中心に貴店ではたらきたいと考えています。
具体的な将来の目標と、その実現のためにアルバイトを掛け持ちしたいと伝えているのがポイントです。また、応募先の職場の特徴に触れることで、その企業への関心の高さも伝わります。
3. スキルを身につけたい場合
新しいスキルを習得したい場合は、どんなスキルを、なぜ身につけたいのかを具体的に説明しましょう。
「スキルアップ」という漠然とした表現では、本気度が伝わりません。習得したいスキルとその理由、そして現在の自分のスキルとの関連性を示すことで、計画的なキャリア形成の姿勢が伝わります。
【志望動機の例文】
現在、ファミリーレストランでキッチンスタッフとしてはたらいていますが、接客スキルも身につけたいと考え、貴店に応募しました。
将来の進路として観光業に興味があり、人と直接関わる仕事に必要なコミュニケーション能力を磨きたいと思っています。
ファミリーレストランは平日の16時〜18時の勤務で、貴店では土日と学校が早く終わる火曜日・水曜日に勤務可能です。
現在のアルバイトでは調理の正確さと迅速さを学んでおり、その経験を活かして新しい環境でも早く戦力になりたいと思います。
具体的に身につけたいスキル(接客・コミュニケーション能力)と将来の進路を結びつけています。現在のアルバイトで培った能力が新しい職場でも活かせることをアピールし、採用メリットを示しています。
4. 時間を有効活用したい場合
空き時間の活用が目的の場合は、計画性と意欲を伝えましょう。
「暇だから」という理由では、「ほかに優先することができたら簡単に辞めるのでは?」と捉えられる可能性があります。時間を有効活用したいことに加えて、なぜその職場に応募したのかを具体的に説明することが大切です。
【志望動機の例文】
現在のスーパーでのアルバイトは週3日(月・水・金)のみの勤務で、残りの平日と週末に十分な時間があります。
この時間を有効活用して、新しい環境ではたらきながら社会経験をさらに広げたいと考えました。
特に貴店のような多様なお客さまが来店される飲食業に興味があり、空き時間を活かして接客スキルをさらに向上させたいと思います。
火・木は15時以降、土・日は終日勤務可能です。
また、現在の職場で培った在庫管理のノウハウが貴店でも役立てられると考えています。
空き時間を明確に伝え、その時間を前向きな理由で有効活用したいことを伝えています。「多様なお客さまとの対応で接客スキルを上げたい」という、身につけたいスキルとなぜその職場に応募したのかが述べられている点もポイントです。
アルバイトの掛け持ちを履歴書に正しく書いて採用を勝ち取ろう!
履歴書は採用の第一関門です。掛け持ちアルバイトの経験をポジティブに捉え、自信を持ってアピールすることで、採用される可能性が高まります。この記事で紹介したポイントを押さえて、ぜひ理想の掛け持ち先を見つけてください。
複数のアルバイトを掛け持ちしながら、効率的に収入を増やしたい方や、さまざまな職場で経験を積みたい方は、求人サイトやアプリなどで多様なはたらき方を検討してみることをおすすめします。1日単位でシフトを組める短期アルバイトから長期のアルバイトまで、あなたのライフスタイルに合った掛け持ちバイトを、ぜひ探してみてください。