HSPに向いている仕事とは？自分の性格を活かす適職を見つけよう！

HSPは「繊細さん」とも呼ばれ、仕事面や生活面で生きづらさやキツさを感じやすい気質です。

物事を気にしすぎる他、丁寧に業務を進めるため「仕事ができない」「要領が悪い」と仕事でもストレスを抱える原因にもなります。

ただHSPは個性を生かした適職に就くと、悩みを減らし気持ちを楽に働くことが可能です。

HSPは病気ではないため周囲の理解が難しく、自ら働きやすい職場を選択する必要があります。

今回は「HSPに向いている仕事」についてHSPの特徴や仕事選びのポイント、働きやすい職場とともに解説します。

本記事でHSPに向いている仕事について理解し、あなたに合った適職をみつけてくださいね。

HSPの特徴

HSPとは「生まれつき敏感で、周囲の刺激を過度に受けやすい人」を指し、具体的な特徴は以下4つに定義されます。※

• Depth of processing：深く考え、 深く処理する
• Overstimulation：過剰に刺激を受けやすい
• Empathy and emotional responsiveness：全体的に感情の反応が強く、 特に共感力が高い
• Sensitivity to subtleties：ささいな刺激を察知する

HSPは総人口の15~20%と少数派な点も特徴です。

敏感で繊細な特徴は、職場でも「仕事ができない」と悩む原因となりますが、気質に合った働き方で働きづらさの改善が見込めます。

また、自分がHSPかも？と考える場合はHSPのセルフテストを受けることもおすすめです。

チェックの該当数が少なくても、1つの項目に強く該当する場合、HSPの気質を持っている可能性があります。

「どのような面でHSP気質が強いのか」を理解し、働きにくさをカバーしながら個性を発揮できる仕事・職場探しが重要です。

※参考：The Highly Sensitive Person

HSPは長所を強みに活かせる仕事がおすすめ

HSPは弱点をカバーしつつ長所を強みとして活かす仕事が向いています。

具体的な強みは以下。

• 共感力に優れ配慮が得意
• 深く物事を考えられる
• 些細な変化に気づく
• 想像力や表現力が豊か
• 危機管理能力に優れる

「敏感で疲れやすい」「気にしすぎる」などは「些細な変化に気づく」「相手に配慮できる」など、ポジティブな置き換えが可能です。

また、具体的に長所を思い浮かばない場合は、やりたいことや興味のある分野を広げ「強み」に繋げることがポイント。

HSPの気質はポジティブな見方で、長所や強みを活かせる職業に就くと無理なく仕事を続けることが可能です。

HSPに向いている仕事【現実的な適職を解説】

HSPに向いている仕事は以下の7つ。

1. 人の心に寄り添う仕事
2. 細やかで正確性が必要な仕事
3. WEBやIT系の仕事
4. 生き物や自然と触れ合う仕事
5. 物作りの仕事
6. 在宅ワークやノマドワーク
7. 個人で作業が完結する仕事

ここではHSPに向いている仕事について、特徴や具体的な仕事、特におすすめの人を解説します。

人の心に寄り添う仕事

人間関係に苦手意識を持つHSPですが、他者に寄り添う力に優れ人の心に寄り添い相手を癒す仕事は適職といえます。

具体的な職種はこちら。

• 看護師
• 介護士
• 整体師
• 臨床心理士
• エステティシャン
• 心理カウンセラー

HSPは共感力の強さや些細な変化に気づくことが得意で「人を助けたい」「困っている人の役に立ちたい」と考え、共感力に優れます。

気持ちに寄り添い相手の話を聞く姿勢は、話を聞いてもらった方も安心です。

特に向いている人

共感力や体や心の疲れを癒す仕事は、以下の方に向いています。

• 人の悩みに寄り添う仕事がしたい
• 人との繋がりを重視する仕事がしたい
• 人の話を聞くことが好き

「人をサポートしたい」「人の繋がりを大切にしたい方」にとって特にやりがいがある仕事といえます。

細やかで正確性が必要な仕事

細やかな作業を黙々とこなすことが得意なHSPは、正確性が高く綿密さが需要視される仕事の適性も備えています。

具体的な職種はこちら。

• 電子部品・電子回路製造業
• 経営コンサルタント
• 事務・経理
• データ入力
• 検査や検品、分析の仕事

1つのことが気になりだすと次へ進めなくなる気質は、丁寧さや細やかな部分まで配慮できる長所とも捉えることが可能です。

また、人との繋がりが苦手な場合も、黙々と作業をこなす仕事は取り組みやすい傾向にあります。

特に向いている人

細やかで正確性が必要な仕事が向いている人は以下。

• 細かいことに気づく人
• 黙々と取り組むことが好きな人
• ルーティンワークが得意な人

細かい作業を淡々とこなす必要があり、同じ作業を繰り返す点に苦手意識のない方に向いています。　

WEBやIT系の仕事

細やかな業務に加え、深く考え物事を創作するWEBやIT系の技術職でもHSPは力を発揮します。

具体的な職種はこちら。

• エンジニア・プログラマー
• ソフトウェア開発
• WEBデザイナー
• UI/UXデザイナー

プログラマーやエンジニアなど、今後も高い需要が期待できる職業が多くあります。

ただ成果物の作成にあたって、1つの作業や工程を深く掘り下げていくため忍耐力は不可欠です。

特に向いている人

WEBやIT系の仕事は以下の方に向いています。

• 洞察力のある方
• 物事を深く考えることが好きな方
• 忍耐強く作業に取り組める方

1人で黙々と作業を続けるシーンが多く集中力の持続がポイントです。　

生き物や自然と触れ合う仕事

変化を感じ取り共感能力に優れている点から、生き物や自然に関わる仕事もHSPに向いています。

具体的な職種はこちら。

• フラワーショップ
• 植物園の職員
• 造園士
• 動物園・水族館スタッフ
• ペットショップ店員

周りの変化に気づき、寄り添える能力は動植物のSOSを感知する際にも優位です。

人付き合いが苦手な場合も、動植物を通じリラックスして人と関わることができます。

特に向いている人

生き物や自然と触れ合う仕事は以下の方に向いています。

• 動物や植物が好きな人
• 細かいことに気づく人
• お世話が好きな人

コミュニケーションの取れない動植物だからこそ、体調の変化を見逃さない優れた洞察力は不可欠です。　

物作りの仕事

細やかで丁寧な作業に加え、クリエイティブ性が重要視される物作りのお仕事も想像力豊かなHSPの適職といえます。

具体的な職種はこちら。

• デザイナー
• イラストレーター
• ゲームクリエイター
• 画家
• 小説家・絵本作家
• ハンドメイド作家
• カメラマン

「感受性が豊か」「気にしすぎる」といった気質は、物作りにおいて豊かな感性を活かすことが可能です。

集中力に長け、物事に取り込むことが得意な点からも満足いくまで創作物に励む「クリエイター」は適職といえます。

特に向いている人

物事をゼロから創作する物作りのお仕事は以下の方に向いています。

• 感受性豊かな人
• 感覚が鋭い人
• 物作りに楽しさを感じる人
• 自分のペースで作業したい人

「スピード重視の仕事が苦手な方」も、自分のペースで働くことが可能です。

在宅ワークやノマドワーク

在宅ワークやノマドワークは、働く場所や人間関係を選択できHSPに向いている働き方です。

具体的な職種はこちら。

• 在宅事務・秘書
• プログラマー
• Webデザイナー
• Webライター
• 動画・画像編集

インターネット環境があれば取り組めるWEB系やIT系と似た職種も多く、組織に属さず働くことが可能です。

ただ、働き方や勤務方法に縛りがない分、スキルがないと収入が不安定になります。

はじめは副業から始めて、経験やスキルを身につけていくこともおすすめです。

特に向いている人

在宅ワークやノマドワークに向いている方は以下。

• 組織に属すことが苦手な人
• 意思を持って働きたい人
• 責任感のある人

環境や人間関係に左右されやすいHSPですが、在宅・ノマドワークでは、周囲に振り回されず理想の働き方を実現できます。　

個人で作業が完結する仕事

できるだけ人と接する機会を減らしたい方は、個人で作業が完結する仕事が向いています。

具体的な職種はこちら。

• 配達業務
• 清掃員
• 倉庫作業
• 警備員
• ドライバー

相手の反応や顔色を気にして落ち込んでしまうため、人との関わりは可能な限り減らすことがおすすめになります。

人間関係に左右されず個人で集中して取り組む業務はHSPの適職です。

向いている人

個人で作業が完結する仕事が向いている人は以下。

• 人付き合いの少ない仕事を希望する人
• 黙々とした作業が好きな人
• 作業が1人で完結する仕事をしたい人

個人でコツコツ作業を進める仕事だと、無理なく働けます。　

HSPに向いている職場とは？

感受性が強く敏感な気質のHSPは、職場環境でも仕事の働きやすさが異なります。

HSPが働きやすい職場環境の特徴は以下3つ。

• 在宅勤務がある
• 個人スペースを確保できる
• 必ず1人になれる時間がある

性格・年齢の異なる不特定多数と仕事すると気疲れをしやすいため、1人でリセットする時間を少しでも設けることが大切です。

1人の時間とは物理的に人から離れることを指し「他の部屋に移動する」「隣の机との物理的な境界線を作る」などの対策で問題ありません。

物理的に人と距離を置き1人の時間を確保できる職場は、疲労感を感じにくく心地よく仕事できます。

まとめ| 長所を強みにしよう！

HSPはネガティブなニュアンスとして扱われますが、気質や性格に合った働き方は必ずあります。

長所を強みに活かすと自分に向いている適職に就くチャンスも。

HSPは、気質を受け入れ、自分の興味や長所を存分に生かし、1人の時間を確保できる職場が安心です。