【保存版】採用はどっちの責任?はっきりさせたい!採用活動における本部・現場の役割分担

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毎週、毎月求人広告を出しているのに、なかなか人が集まらず、費用がかさむばかり。このような悩みをお持ちの店長は多いのではないでしょうか?

採用が難しいのは、店長の責任?それとも本部のバックアップが足りないから?
お察しの通り、どちらかに一方的な責任があるというわけではありません。しかし、それぞれの役割が明確にされていないが故に、採用成功・人員充足に向けて本部と店舗現場が上手く二人三脚で歩めていない企業が非常に多く見受けられます。

この記事は【保存版】として、採用における本部と店舗現場それぞれの役割定義について、

株式会社パーソル総合研究所 フィールドHRラボの責任者を務める日比谷勉さんに伺いました。

関連記事 > 早まらないで!“人を採用しなきゃ”と感じた時に確認してほしいたった「1 つ」のこと

日比谷 勉

吉野 裕子


目次

店舗現場支援の研究は、ほとんど行われてきていない

— もともとアルバイト・パート求人メディアのanの営業をしていた私ですが、
「採用できないのは本部のせいだ」とおっしゃる店長もいる一方で、「店長の努力が足りないからだ」とおっしゃる本部採用担当者も少なくありません。同じ会社に勤め、共に人員充足、それに伴う業績拡大を目指している仲間であるはずなのにと、もどかしさを感じていましたね・・・。

 本当にもったいないと思いますね。個人店なら、人材採用も育成もオーナーの役割ということは明確ですが、本部・店舗現場と分かれてくると、足並みを揃えられている企業はなかなかいないですね。

本部が権限に寄りすぎてしまい、店舗現場に苦労が伝わらず、せっかくの応募者をぞんざいに扱ってしまうようになったり、逆に店舗現場に任せきりで、本部は言われるがままに求人広告費を払い続けていたり。

一番惜しいのは、“形だけ整っている“パターン。本部は、流行りのHR Techや、コールセンターなどの仕組みを導入するけど、「導入の目的」「どのように使用し、何を実現させたいか」または、IT化やアウトソースによって「捻出された時間をどのように有効活用してほしいか」を店舗現場に伝えられていないがため、採用フローの歩留まり(*1)が改善されないという・・・。

*1)歩留まりとは?
求職者が「応募→面接→採用」と進んでいく中で流れが滞っている部分のこと。[例]「応募→面接」の割合が少なければ、歩留まりは面接率にあると仮定でき、面接に来てもらうための工夫が必要といえる。

 —うわー。その3つとも、ものすごく心当たりあります。読者の中にも“ギクり”とする方いらっしゃるかもしれないですね。

 いらっしゃるかもしれないですね。非常に普遍的に起こっていることだと思います。


でも、これ、一定致し方ないんです。というのもHR(Human Resource)と呼ばれる人的資源管理の概念が、今のように“戦略的”な意味を含み始めたのは、実は1980年代で、まだまだ未成熟な領域なんです。


もっというと、研究が進んでいるのは、オフィスワーカー領域がメインで、アルバイト・パート領域に関する研究は、ほとんど行われてきていません。非正規雇用者数が増加し始めたのは、1998年のアジア通貨危機以降で、今からたったの22年前と考えると、「そりゃそうか」ってなりませんか?

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(出展元:「総務省統計局」https://www.stat.go.jp/info/today/097.html#k1)

関連リンク>「アルバイト・パートの成長創造プロジェクト(パーソルグループ×立教大学経営学部 中原淳教授 共同研究)」https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/growth/

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採用は誰の役割?

本部は「種まき・水やり・追肥」、店舗現場は「栽培・収穫」

 — そんなに歴史が浅かったのですね。元日本マクドナルド採用責任者として、
日比谷さんは、本部と店舗現場はどのように連携すればよいとお考えですか?

連携を考える前に、それぞれの役割を考えてみてください。

本部にできるけど、店舗現場にはできないこと。店舗現場にはできるけど、本部にはできないことは、何だと思いますか?

 —うーん。。。本部はどちらかというと間接的な施策で、店舗現場は直接的な手段を取れるイメージがあります。

いいですね。企業によって若干の違いはあれど、概ね本部と店舗現場の役割は、下の表のようにまとめられます。

本部

 採用インフラの構築

   –  応募受付のコールセンター整備

   –  採用管理システムの導入

   –  応募者対応、採用面接のマニュアル整備

   –  各種制度設計 

本部

 採用戦略の策定

   –  適切な予算・投資配分の設計

   –  企業・ブランドとしての統一メッセージ・キャッチコピー決定 

本部

 応募者データの分析・考察

本部

 スケールメリットを生かした、集中購買
   –  各種備品~メディア露出枠など

現場

 募集ポスターを店舗入口に貼る

現場

 友人紹介を従業員に促す

現場

 求人チラシを誰に・どこに配布するか決める

吉野さん、ここまでで何か気づいたことはありませんか?

 — そうですね。。。上から順にみていくと、本部が下準備をし、ベースを整えて、店舗現場が直接求職者へアプローチするという一連の流れのような印象を持ちました。

ありがとうございます。その通りです。イメージしやすいように、採用活動を農業に例えてみましょう。

採用成功=果実

本部の役割:種まき・水やり・追肥

現場の役割:栽培・収穫作業

に見えませんか?

もっというと、これらの役割配分は、お店が新商品発売する時とほとんど一緒なんです。


本部が企画・マーケティングを行い、販売時に必要な材料や備品を配布する。
店舗現場はそれをもとにお客様に新商品を勧め、実際に買っていただくまでリードする。


・・・ほら、同じでしょ?

 — 本当ですね!こうしてみると、ほとんど同じように見えます。

本部と現場の連携は、リレーのようなバトンパスを意識

それぞれの役割が明確になったので、連携の話は簡単です。

農業に例えた場合は、本部が種をまき、水や肥料を与えてある程度大きくなった実を、枯葉を取り除いたり、リンゴでいえば袋をかけたりして、更に熟成させてから収穫するのが現場です。

新商品の販促の時、本部がCMをバンバン打ったとしても、もし現場のスタッフがお客様に入店を呼びかけたり、「今月の新商品です」とおすすめしたりしなければ、その商品は売れないですよね。

それぞれの役割を責任もって果たすだけでなく、リレーのようなスムーズなバトンパスができることが理想です。

バトンパスを矢印で表現すると、以下のような感じです。

image1

このバトンパスをスムーズにする為に本部は、

1. どのような採用施策を

2. どのような目的で行っていて

3. 店舗現場ではどのように活用してほしいのか

という3点を明確にし、定期的に全社へ周知する必要があります。これをきちんと行っていると施策の効果も出やすいですし、現場からの更によいアイディアも上がってきます。

 —この矢印のように連携できるのが理想ですよね。本部の活動はイメージ湧きました。店舗現場はどのようなことを行えば良いでしょうか?ポスターを貼ったり、チラシを配ったりする以外に、もっと広く世の中の求職者の方への訴求できるような、ブランディング的なことは店舗現場では難しいでしょうか?

いやいや、まったくそんなことはありません。店舗現場こそが採用ブランディングの原点であり、根幹です!

これは、フィールドHRラボとしても非常に重要なスタンスですので、よく覚えていてください。
採用ブランドは本部が作るのではなく、店舗現場から創るものです。

その為の5つのステップがあるのですが、これはまた次回お話しましょう。

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まとめ:採用はどっちの責任?はっきりさせたい!採用活動における本部・現場の役割分担

今回は、採用活動における本部・現場の役割分担についてご説明しました。


農業に例えた場合、


本部の役割 は、種まき・水やり・追肥となり、求職者が応募するきっかけとなる情報を発信したり、応募した方がストレスなく選考プロセスへ進めるようなインフラ構築を行う必要があります。


店舗現場の役割 は、栽培・収穫作業で、応募しようか検討中の求職者がいつお店に下見に来ても良いように、お店を清潔にしたり、遠くからでも目立つところにポスターを貼ったり、笑顔で応募者の対応をすることが必要になります。
このように採用成功は、本部と現場の二人三脚で実現するものと認識し、一緒に歩んで行きましょう。

次回は、店舗現場から創る採用ブランド~ローカル採用における5つのステップ~についてお話します。

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