【企業向け】スキマバイトのメリット・デメリットは?企業が活用すべき理由と注意点を解説

スキマバイトとは
スキマバイトの定義と特徴
スキマバイトとは、1日単位や数時間単位で人材募集ができる短期アルバイトのことを指します。従来のアルバイトのように長期間の雇用契約を結ぶ必要がなく、企業は必要なときに必要な分だけ人材を確保できるのが特徴です。特に、飲食業界や小売業界、物流業界、ホテル業界などのサービス業を中心に活用が進んでいます。
短期バイト・派遣との違い
スキマバイトは短期バイトや派遣と似ていますが、いくつかの違いがあります。短期バイトは1週間~数カ月の契約が一般的ですが、スキマバイトは1日や数時間単位の勤務が可能です。また、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結びますが、スキマバイトでは企業が直接雇用するケースが多いため、スムーズな採用が可能です。
スキマバイト市場の動向

近年のスキマバイト需要の高まり
近年、スキマバイトの需要が急速に高まっています。その背景には、以下の要因があります。
人材不足の深刻化
労働人口減少のあおりを受け、特にサービス業や物流業界では、人材確保が難しくなっています。株式会社パーソル総合研究所と中央大学が共同で調査・発表したデータ(※)によると、2035年には384万人(1,775万時間/日不足)の人材不足が見込まれており、今後さらに人材確保の難易度が高まっていくことが予想されます。このことから、簡単かつスピーディーに人材確保ができるスキマバイトは需要が高まっています。
※出所:パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2035」(2024年10月)
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/roudou2035/
柔軟なはたらき方の普及
副業や兼業を希望する人が増加しており、単発の仕事に対するニーズが高まっています。このことから、一般的なアルバイト求人媒体ではなく、スキマバイトで仕事を探す方が増加しており、それに伴ってスキマバイトを利用する企業・店舗も増加しています。
デジタルプラットフォームの発展
web上で完結する人材サービスが普及し、求人の掲載や応募が容易になっています。特にスキマバイトでは、はたらきたい人はスマホアプリを使用して求人を探し、採用したい企業・店舗はブラウザ上で求人を掲載します。双方がweb上でマッチング・やり取りするため、面倒な作業やコミュニケーションが発生しにくくなります。常に忙しい採用担当や店舗オーナーの方にとって、スキマバイトは工数削減にも繋がることから、需要が高まっています。
スキマバイトを活用する企業の業種・職種例
スキマバイトは、以下の業種・職種で特に活用されています。
- 飲食業:ホール、キッチン補助、洗い場など
- 小売業:レジ、品出しなど
- 物流業:仕分け、ピッキング、配送など
- ホテル業:館内清掃、レストランスタッフなど
企業がスキマバイトを活用するメリット

【メリット1】急な人材不足を即解決できる
急な欠勤や繁忙期のシフト不足に追われても、スキマバイトならすぐに人材を確保できます。特に飲食業や小売業、物流倉庫などでは、「今日1日だけでも人材が欲しい」という状況が頻繁に発生します。スキマバイトなら、求人掲載後数分〜数時間後に人材を確保できるため、業務の遅れを最小限に抑えられます。
【メリット2】採用コストを削減できる
通常のアルバイト採用では、求人広告費や面接の工数がかかります。一方で、多くのスキマバイトサービスは初期費用や掲載費用、固定費用が無料であるため、費用を抑えることができます。また面接不要でマッチングが成立するため、これまで面接にかけていた工数を削減することができます。特に短期間だけ人材が欲しい企業にとって、スキマバイトを活用することでコストを削減できる点が魅力です。
【メリット3】必要なときに必要な分だけ人材を確保できる
閑散期と繁忙期の波がある業種では、「レギュラーバイト(自社で雇っている長期アルバイト)を多数採用するよりも、必要なときに必要なだけ採用したい」と考えている企業・店舗は少なくありません。レギュラーバイトを多数採用していると、管理工数が膨らんでしまったり、必要がないときにシフトに入ってもらうことによる人件費の高騰などが懸念されます。スキマバイトでは、必要なときに必要なだけ採用することができるので、管理工数の抑制や、人件費の最適化が可能になります。
【メリット4】短期間でのレギュラーバイト化が可能
多くのスキマバイトサービスでは、スキマバイトではたらいた人のレギュラーバイト化(自社アルバイトとして採用すること)を無料で行うことができます。スキマバイトを「単発の人材採用」ではなく、「レギュラーバイトの採用手法」として捉えている企業・店舗は少なくなく、実際に現場で複数回はたらいてもらい、双方馴染んだうえでレギュラーバイト化することで、採用後のミスマッチも防ぎやすくなります。
【メリット5】幅広い層の採用が可能
スキマバイトは、学生、主婦、副業ワーカー、シニア層など、幅広い人材が利用しています。通常のアルバイト採用では接点が少ない層とも出会えるため、新しい人材の確保につながります。実際に、高級宿泊施設の料理長を務めている方が見聞を深めるためにチェーン店でスキマバイトをし、その結果、店舗としても良い勉強の場になったという事例もあります。
スキマバイト活用時のデメリットと対策
【デメリット1】当日のキャンセルリスクがある
スキマバイトでは、ワーカーが急にキャンセルする可能性があります。急な欠勤に対応するためにスキマバイトで募集をしても、そのスキマバイトで採用したユーザーがキャンセルをしてしまっては本末転倒です。スキマバイトサービス『シェアフル』では、ユーザーが仕事をキャンセルをすると、応募のフェーズや仕事開始までの時間によって「ペナルティポイント」が付与され、サービスの利用に制限がかかるような機能(※)でキャンセルを抑制しております。しかしながら、やむを得ない事情などでキャンセルされてしまうケースも発生します。対策として、リピーター(自社で複数回就業した方)の確保を意識しましょう。実際に『シェアフル』では、新規で就業してもらう場合と、リピーターに就業してもらう場合を比較すると、リピーターに就業してもらうほうが応募後のキャンセル率が約3分の1になるといったデータがあります。また『シェアフル』には、一度就業した方を「お気に入り」することができ、お気に入りしたユーザーにだけ求人を公開する機能があります。これらの活用によりリピーターを確保し、キャンセルリスクを抑えることができます。
※シェアフル – キャンセルポリシーとペナルティポイントについて
【デメリット2】ワーカーのスキルを事前に把握しづらい
スキマバイトでは、面接なしで採用することが多いため、ワーカーのスキルを事前に把握するのが難しいことがあります。対策として、事前に質問項目を設定しましょう。『シェアフル』では、求人ごとに質問項目を8つまで設定することができます。質問内容は任意で設定することができるため、過去に似たような現場での就業経験があるかの確認や、事前注意事項への同意を求めることができます。
【デメリット3】教育コストがかかる
新しい方が来るたびに、付き添って教育をしていては余計に忙しくなってしまい本末転倒です。対策として、業務の切り出し・業務マニュアル作成などに取り組みましょう。これらに取り組むことで、初めて就業してもらうユーザーでもスムーズに業務遂行することができるようになります。また、前述したリピーターの確保も教育コスト低減の対策となります。
スキマバイトを活用する際のポイント
求める人材像を明確にする
業務内容を分解し、スキマバイトで採用するユーザーにどのような業務を任せたいのか、どのレベルのスキルが必要なのかを明確にしておくことが大切です。
求人情報を分かりやすく記載する(業務内容・給与・勤務条件など)
仕事内容が明確であればあるほど、適切な人材を採用しやすくなります。「給与」「勤務地」「勤務時間」などの条件を明確にしましょう。
評価システムを活用し、信頼できるワーカーを確保する
多くのスキマバイトサービスには、ワーカーの評価システムがあります。高評価のワーカーを優先的に採用することで、スムーズな業務遂行が可能です。
繁忙期・閑散期に応じた人材活用計画を立てる
スキマバイトを活用する際には、繁忙期と閑散期に応じた計画を立てることが重要です。
おすすめのスキマバイトサービス
シェアフル
『doda』『テンプスタッフ』など、大手人材会社パーソルホールディングス株式会社のグループ企業であるシェアフル株式会社が運営。完全成果報酬型で、初期費用・掲載費用・固定費用は無料。全国・他業種に対応しています。またスキマバイトサービスのみならず、シフト管理ツール「シェアフルシフト」も運営しており、「シフトに穴が空いたら、自動でシェアフルに掲載」など、独自の連携システムを提供しています。
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採用担当者向けサービスページ:https://sharefull.com/client/
タイミー
株式会社タイミーが運営。シェアフル同様、完全成果報酬型で全国・他業種に対応しています。
メルカリ ハロ
フリマアプリ『メルカリ』を運営する株式会社メルカリが、2024年3月にリリース。ユーザーは、『メルカリ』の登録内容を元に利用することができます。
LINEスキマニ
『LINE』などを運営するLINEヤフー株式会社が2021年3月にリリース。ユーザーは、『LINE』の登録情報を元に利用することができます。
まとめ
スキマバイトは、企業にとって柔軟な人材確保の手段となります。急な人材不足の解消や、採用コストの削減、レギュラーバイト化などのメリットがある一方で、デメリットが有ることも事実です。適切な対策を講じ、より効果的にスキマバイトを活用していきましょう。