【企業向け】求人を出したいときの4つの方法！掲載までの流れも解説

採用担当者の中には、「求人を出したいけれど、どの方法が自社に合っているか分からない」「できるだけ手間やコストを抑えて採用を進めたい」と考える方が多いのではないでしょうか。

中小企業や店舗を経営するうえで、人材不足は大きな課題の1つです。しかし、求人を掲載する方法はさまざまなものがあります。さらに、媒体ごとにメリット・デメリットもあるため、簡単には選べないという方もいるかもしれません。

そこで本記事では、求人を出す方法を4つご紹介し、それぞれの特徴を解説します。また、無料で求人広告を掲載できる媒体5選と、掲載までの流れも紹介します。求人を出したいけれど、何から始めるべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

求人を出したいときの4つの掲載方法

求人を出したいと考えたときの媒体の種類には、主に以下の4つがあります。

1. 求人検索エンジン
2. フリーペーパー
3. 求人情報サイト・アプリ
4. SNS

掲載媒体によって採用方法や料金形態が異なるため、事前に把握しておきましょう。

1.求人検索エンジン

求人を出すときの代表的な掲載方法には、求人検索エンジンがあります。インターネット上に掲載されているさまざまな求人情報を集めて掲載しているサイトのことで、アグリゲート型求人サイトとも呼ばれます。

検索窓に勤務地や希望の職種などを入力すると、内容にマッチした求人情報が表示される仕組みです。多くの求人検索エンジンは無料で掲載できますが、求人数が多く、自社の情報が埋もれてしまうことも少なくありません。目立たせて応募者を増やすには、有料プランへの切り替えが必要になることもあるため、注意が必要です。

2.フリーペーパー

特定の地域に求人情報を届けたい場合は、フリーペーパーを利用する方法もあります。駅やコンビニなどに設置され、誰でも手に取れるため、インターネットを普段利用しない方や、高年齢層にもアプローチしやすい手法です。

紙媒体ならではの一覧性があるため、読者が偶然目に留めて応募につながるケースもあります。また、配布エリアは地域が限られているため、地元ではたらきたい方に向けて、求人情報を届けたいときにも有効です。

インターネットを活用する媒体とは違って即時性はありませんが、認知を広げる方法として有効です。ただし、紙面のスペースには限りがあるため、掲載可能な情報量は限られてしまいます。また、一度発行されてしまうと情報の修正が容易にできないことも、理解しておきましょう。

3.求人情報サイト・アプリ

求人情報サイト・アプリは、求人情報をWeb上に掲載し、全国から応募者を集められる求人媒体です。PCやスマートフォンからアクセス可能なWebサイトに加えて、近年はアプリサービスも増加しています。

業種や職種、勤務地や年収、はたらき方といったさまざまな検索条件で求人情報を絞り込むことができるため、応募者は自分に合った募集要項を見つけやすく、企業側も採用の要件にマッチした人材を効率よく集められる方法です。

紙媒体とは異なり、掲載できる情報が多いため、画像や動画で職場の魅力を伝えることもできます。また、応募者の属性や行動データの分析が可能な求人情報サイトもあるため、今後の採用戦略にデータを活かせることもメリットです。

ただし、求人サイトやアプリは応募が集まりやすいため、採用担当者と応募者の受け付けや面接のスケジュール調整について相談しておくことをおすすめします。また、掲載料の課金形態は、「掲載課金型」・「応募課金型」・「採用課金型」の3つがあります。料金が発生するタイミングは課金形態に応じて異なるため、事前に確認しておきましょう。

4.SNS

求人を出すには、SNSを活用する方法もあります。企業が持つ自社のSNSアカウントや社員の投稿から情報を拡散し、応募者と直接コンタクトを取る方法です。

特に、若年層へアプローチしたい場合に有効な手段で、投稿内容を工夫することで、企業の魅力や雰囲気を自然に伝えることができます。広告費を抑えながら広範囲へとアプローチできるのもメリットです。

ただし、情報が埋もれやすいため、影響力のあるアカウントでなければ応募につながらない可能性もあります。また、意図しない形で炎上を招くリスクもあるため、投稿する前に内容のチェックは欠かせません。

【無料】求人広告の掲載媒体！おすすめ5選

求人広告を出稿するときには、なるべく費用を抑えたいと考える方も多いでしょう。ここでは、無料もしくはコストを抑えて掲載できる求人広告媒体を、5つ紹介していきます。各媒体の特徴や内容を、詳しく解説します。

シェアフル

項目	内容
料金形態	採用課金型
運営会社	シェアフル株式会社
スカウト機能	無（限定公開機能あり）
サポート体制	採用支援あり（企業向けサポートあり）・労務サポートあり
掲載料金	無料
対応エリア	全国
採用スピード	即時採用（シフト開始直前まで募集可能）
雇用期間	短期・単発バイトに特化
給与支払い	○（シェアフルの振り込み代行あり）

シェアフルは、短期・単発の求人情報に特化したスキマバイトアプリです。「doda」や「テンプスタッフ」などを手掛けるパーソルホールディングスのグループ会社が運営しています。利用者は、アプリを通じて希望条件に合致した求人情報を探し、履歴書や面接なしで即座に応募可能です。

企業がシェアフルを活用するメリットには、すぐに採用につなげられる点が挙げられます。インターネット上で1日単位で求人を掲載できるため、「来月の◯日だけ雇いたい」といった場合でも、募集をかけられます。

また、勤怠管理や給与計算、給与振込代行などの労務に関する業務もシェアフル上で一括管理可能です。採用後の労務管理を効率化できるのも、うれしいポイントです。

ハローワークインターネットサービス

項目	内容
料金形態	無料のためなし
運営会社	厚生労働省
スカウト機能	無
サポート体制	採用支援あり（ハローワーク職員による相談対応）労務サポートあり（求人票の書き方、雇用関係助成金の案内など）
掲載料金	無料
対応エリア	全国
採用スピード	事前審査あり（求人票の審査に数日かかることがある）
雇用期間	長期・短期どちらも可能。ただし1時間前募集などの即時性のある求人には対応不可
給与支払い	×（企業が直接支払い）

ハローワークインターネットサービスは、国（厚生労働省）が運営する公共職業安定所のWebサービスです。無料で求人情報を掲載できるため、採用にかかるコストを抑えることができます。

ハローワークはオンラインだけでなく窓口でも相談を行っています。事前にオンラインで情報を登録しておき、窓口で内容を相談することも可能です。ただし、案件数が多く、自社の求人情報が埋もれてしまうこともあります。

また、ハローワークに掲載可能な情報は、募集の職種や給料、勤務地や福利厚生といった基本情報に限られます。自社の魅力や雰囲気といった情報は付加できないため、ターゲット層とは異なる応募者が増えるリスクはあるでしょう。

Indeed

項目	内容
料金形態	クリック課金型（有料掲載の場合）
運営会社	Indeed Japan株式会社（リクルートホールディングスの子会社）
スカウト機能	無
サポート体制	採用管理システムがある
掲載料金	無料（採用時も無料） / 有料（スポンサー求人）
対応エリア	全国
採用スピード	事前審査あり（掲載まで数時間〜3日）
雇用期間	長期・短期どちらも対応可能
給与支払い	×（企業が直接支払い）

Indeedは、企業の求人情報を集約し、仕事を探している人がキーワード検索ではたらく場所を探せる求人検索エンジンです。無料で掲載が可能で、クリック課金型のプランを利用すれば、露出を高めることもできます。

検索キーワードによって表示順位が変わるため、多くの応募者の目に留まるには、勤務地や職種などの掲載方法がポイントとなります。競争の激しい地域や職種では、クリック単価が高くなることもあるため、利用する際にはコスト管理が欠かせません。

求人数が多いため、適切な対策をしなければ、多くの求人の中に自社の情報が埋もれてしまうこともあるでしょう。

求人ボックス

項目	内容
料金形態	クリック課金型（有料掲載の場合）
運営会社	株式会社カカクコム
スカウト機能	無
サポート体制	無料掲載の場合は、求人原稿は自社作成 / 有料掲載は、代理店経由でプロによる求人原稿作成
掲載料金	無料/ クリック課金型（有料オプション）
対応エリア	全国
採用スピード	事前審査あり（掲載まで最短当日）
雇用期間	長期・短期どちらも対応可能
給与支払い	×（企業が直接支払い）

求人ボックスは、さまざまな情報を一括で検索できる求人検索エンジンです。「価格.com」や「キナリノ」などで知られる株式会社カカクコムが運営しています。月間1000万人ものユーザーが利用しているため、多くの人の目に留まる可能性が高いことも、企業側としてはメリットの1つです。

無料で掲載可能で、必要に応じて1クリック25円から課金制のオプションをつけられます。コストを抑えて最短当日から掲載を始められるため、効率的に採用を進めたい企業にも向いています。

ジモティー

項目	内容
料金形態	無料のためなし（有料オプションあり）
運営会社	株式会社ジモティー
スカウト機能	無
サポート体制	要問い合わせ
掲載料金	無料（一部有料）
対応エリア	全国
採用スピード	即時採用 / 事前審査あり
雇用期間	長期・短期どちらも対応可能
給与支払い	×（企業が直接支払い）

ジモティーは、株式会社ジモティーが運営する地域密着型の情報掲示板サービスです。求人情報の掲載も可能で、広告掲載料や手数料はかかりません。また、広告を目立たせたい、上部に表示させたいといった場合には、有料オプションを使用できます。

知名度があり利用者も多いサービスですが、求人に特化した媒体ではありません。仕事を探していたわけではなく、「偶然目に入ったから応募した」などのケースが増える可能性があることは、理解しておきたいものです。

求人を出したい！掲載までの流れ

求人を出すことを決めてから掲載までは、どのような手順で進めれば良いのでしょうか。ここでは、基本的な求人情報掲載までの流れを解説します。

1.採用方針を決める

求人を出す前に、どのような人を採用したいかを具体的に整理しておくことが大切です。採用方針を決めることは、掲載方法や募集要項の作成が円滑に行えるだけでなく、採用後のミスマッチ対策にもつながります。

2.掲載媒体に問い合わせる

採用方針が明確になったあとは、掲載したい媒体に問い合わせましょう。媒体にもよりますが、申し込んだあとは掲載媒体の担当者から、求人内容や採用の課題についてヒアリングが行われます。

3.文章やコンテンツを作成する

次に、求人情報の文章やコンテンツを作成します。仕事内容や労働時間、時給、手当の有無に加えて、「夜勤がある」「力仕事がある」などの業務特性もきちんと応募者に伝えましょう。

たとえば、週末勤務や夜勤のある職場であれば、その時間帯にはたらける人を優先して採用したいはずです。「どんな方でも応募可能」などと間口を広げすぎると条件に合わない応募者が増えてしまうため、正確な情報を伝えることは大切です。

また、職業安定法では、募集主の氏名（名称）・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金の6項目を明示することが義務付けられています。情報が欠けていると違反になる可能性があるため、注意が必要です。

なお、SNSで求人情報を発信する場合も、ほかの媒体と同様に、上記6項目の記載は欠かせません。手軽に投稿できるSNSだからこそ、掲載内容に不備がないか投稿前に必ず確認しましょう。

【出典】厚生労働省,労働者の募集広告には、「募集主の氏名（又は名称）・住所・連絡先（電話番号等）・業務内容・就業場所・賃金」の表示が必要です

【出典】厚生労働省,ＳＮＳ等を通じて直接労働者を募集する際には氏名(名称)・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金を記載しましょう

4.掲載を開始する

掲載用の文書やコンテンツを提出すると、媒体の審査や確認を経たのち、掲載が開始されます。たとえば、ハローワークでは、求人内容を仮登録したあと、内容確認が行われたのち公開されます。

公開後は応募が入り始めるため、応募者対応や面接日程の調整など、社内の準備も整えておきましょう。

【出典】ハローワーク,求人申込み手続きの流れ

自社に合う方法で求人を出しましょう

求人を出す方法には、アプリや求人サイト、求人検索エンジンの活用、ハローワークへの掲載、SNSの利用など、さまざまな選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、採用したい人材やコスト、スピード感に応じて自社に合った方法を選ぶことが大切です。

また、求人掲載の流れを事前に把握しておくと、スケジュールを把握でき、求人情報の整理にも役立ちます。人材不足の解消には、適切な採用手段を選ぶことが欠かせません。本記事を参考に、自社に合った求人媒体を見つけましょう。