社会人基礎力とは?人生100年時代に必要な能力と基礎力を習得する方法を解説!

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社会人基礎力とはその名の通り、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力です。

社会で活躍するために習得すべき能力と言われていますが、実際のところ、どんな基礎力が必要なのか?また、どうやって基礎力を習得すればいいのかイメージが掴みにくくもあります。

この記事では社会人基礎力の必要性や、どんな能力が必要なのかを具体的に解説して、習得する方法までを徹底解説します!

この記事をざっくり言うと

✓ 社会人基礎力の必要性や具体例が理解できる

✓ 社会人基礎力を習得する方法がわかる

✓ 社会人基礎力を身につけるメリットが把握できる

目次

社会人基礎力の定義

社会人基礎力は2006年に経済産業省が発表した「社会人基礎力(=3の要素/12の能力要素)」です。

地域や職場といった社会でさまざまな人と関わりを持ちながら、活躍するために身につけておきたい能力として、3つ要素と、12個の能力要素が存在します。

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社会人基礎力の“3の要素”と12の能力要素とは?

社会人基礎力の3つの要素は、以下の通りです。

  1. 前に踏み出す力(アクション)
  2. 考え抜く力(シンキング)
  3. チームで働く力(チームワーク)

上記3つの大きな要素を構成するために、12の能力要素が用意されています。

3の要素を解説しながら、合わせて12の能力要素について詳しく解説していきます。

前に踏み出す力(アクション)

失敗をしたり、不安要素があったとしても、指示待ちになるのではなく、自らアクションを起こす力のことです。一歩前に踏み出し、失敗をしても粘り強く取り組む力のことをさしています。

この前に踏み出す力の能力要素として、主体性・働きかけ力・実行力が必要です。

主体性とは?

物事に進んで取り組む力。自分ごととして物事を捉えることができる。

働きかけ力

他人に働きかけ、巻き込む力。この力があることで、チーム全体が主体性を持って取り組めるようになります。

実行力

目的を設定して、確実に行動する力。現在地と目的をマッピングする逆算力でもあります。

考え抜く力(シンキング)

疑問を持ち、考える力のことを指します。理論的な答えを出すこと以上に、自らが課題定義をして、解決までの筋道を描く必要があるので、自律した思考力が必要となります。

アクションの要素でも共通する部分がありますが、“指示待ち”ではなく、主体性を持って行動するためにも、この考え抜く力が必要不可欠というわけです。

そして考え抜く力を育むためには、以下の要素を伸ばす必要があります。

  1. 課題発見力
  2. 創造力
  3. 計画力

課題発見力

課題発見力とは現状を正しく分析して、目の前の課題や目的を明らかにする力のことです。

たとえば日々の業務の中で、慌ただしい雑務に追われているとしましょう。この状態が続き、なかなかタスクが片付かないと会社の利益にも悪影響を及ぼしてしまいます。

しかし、課題発見力があれば、どうして雑務が終わらないのか?業務フローの中に無駄な作業がないか?と、問題の原因を発見して、解決の糸口を見つけることができるのです。

創造力

新しい価値や新しいものを生み出す力が“想像力”です。

上述でお伝えした課題発見力で、課題を見つけたあとは、その課題を解決するために今までの常識にとらわれない新しい解決策を創造する必要があります。

計画力

計画力はゴールに向かって必要なプロセスを割り出し、計画を立てて、ゴールに向かって遂行する力です。

ビジネスにおいて計画力はPDCAサイクルと呼ばれる工程を繰り返すことになります。

チームで働く力(チームワーク)

そして3つめが、チームで働く力、チームワークです。

社会では会社、部署、地域、プロジェクトなどなど、あらゆる場面で様々なグループが存在します。だからこそ、ひとつのグループにおけるチーム力でなく、どんな場所でも、協調性やともに励む力が必要不可欠です。

チームワークを育むために、必要な要素は以下の通りです。

  1. 発信力
  2. 傾聴力
  3. 柔軟性
  4. 情況把握力
  5. 規律性
  6. ストレスコントロール力

発信力

自分の意見を相手にわかりやすく伝える力。相手に伝わりやすい発信力があると、チームで働く際に認識のズレが起きにくいので、業務をスムーズに進めることができます。

傾聴力

傾聴力とは、相手の意見や話を丁寧に聴く力のこと。

自分が発信するだけでなく、相手が発信しやすい雰囲気を作ることで、みんなの意見や疑問を引き出せます。チーム全体が「話しやすい雰囲気」を作れば、新しい発見だけでなく、ミス防止にもつながります。

柔軟性

他者と意見や価値観が違っても、理解できる力や、あらゆる場所、あらゆるやり方に対して、柔軟に理解する力のこと。

情況把握力

チームワークが必要とされる場所においては、自分だけでなくチームメンバーの能力や関係性を理解する情況把握力も重要となります。

情況把握がスムーズにできると、適材適所な立ち回りができたり、個性にあった役割を見つけることができます。

規律性

チームでのルールや約束を守ったり、自らを律する能力のこと。

また、ルールや約束を守るだけでなく、自分の言動を律する力でもあるので、チームワークの和を保つためにも必要な能力です。

ストレスコントロール力

ストレスを感じたときに、気持ちを落ち着かせて対応したり、ストレスとなる原因を分析して、なるべくストレスが発生しないようにコントロールしたりする力です。

人生100年時代により、再定義された“新社会人基礎力とは?

ここまで紹介した“3つの大きな要素を構成するために、12の能力要素”が従来の社会人基礎力として定義されているものです。

しかし、しかし、人生100年時代や、第四次産業革命の背景を受け今までの社会人基礎力とは別に、「新・社会人基礎力」が発表されました。

「新・社会人基礎力」として新たに追加されたのが以下3つの視点です。

  1. 学ぶ:何を学ぶか?
  2. 統合:どのように学ぶか?
  3. 目的:どう活躍するか?

それぞれの視点の解説と、なぜ、この3つの視点が今重要視されているのかについても合わせて説明します!

学ぶ:何を学ぶか?

人生100年時代と呼ばれる現代では、終身雇用制度が廃止されたり、副業が解禁されたりなど、今までの働き方の概念が覆されるような動きがあります。

従来までは「会社が人生を保障してくれる」「就職さえすれば、安泰」といった考え方が根強かったものの、変化が激しく、安定が保障されず、そのうえ、平均寿命が伸び働き続けなければならない時代となったのです。

だからこそ、会社へ貢献するために。そして、自らも成長し続けるために、学び続ける力が改めて重要視されています。

ただ、与えられた仕事をこなしていくのではなく、自らが仕事を見つけて遂行していく。そして、学び方やあり方を追求して、成長し続けていく必要があるのです。

ここでいう「学び」はただ、数学ができればいい。とか、暗記をすればいい。とか、そういった学びではなく、目的意識をもって、何を学んでいくべきか、自分で考える力とも言えるでしょう。

社会人になると、学生時代のように与えられた勉強をして、テストの点数として結果が見えるわけではありません。

今の自分が持っている能力や得意なことは何なのか?逆に苦手なことは何なのか?どうすれば、自分の能力を生かせるのか?と、自己分析の元、必要となる学びを見定めていきましょう!

統合:どのように学ぶか?

今目の前にある環境だけでなく、自発的に視野を広げて、新たな経験や体験したり、能力、キャリアを積み上げたりするなど、目的を達成するために学びの手順や方法を統合する力です。

前述でもお伝えした、計画力や考え抜く力などと近い要素となります。

社会人として与えられた仕事をこなして、お給料をいただくという感覚だけでなく、仕事を通じて、何を学んでいくのかを統合する力とも言えるでしょう。

目的:どう活躍するか?

自己実現や社会貢献といった目的に向かって行動する力のことです。

与えられた仕事をこなすだけでなく主体性をもって、働きかけ、実行していきながら、自己実現や社会貢献のためにどう活躍するか考えて、行動する力も、人生100年時代にやりがいを感じるポイントとなります。

社会人基礎力を鍛えるおすすめの方法5選

3つの大きな要素を構成するために、12の能力要素と、2018年に追加された3つの視点が、人生100年時代で求められる社会人基礎力ですが、社会人基礎力は、一般的な勉強のように、暗記で身につけられる能力ではありません。

社会人として実践的に働いていくなかで、意識して身につけていく必要があるといえます。

最後に、社会人基礎力を鍛えるために、おすすめしたい方法を5つご紹介します。

分析して客観的な視点で自分を知る

社会人基礎力を身につけるために必ず行っていただきたいのが、自分自身を客観視することです。

自分自身が認知していることを、客観的に見る能力は、メタ認知とも言われています。

上述でご紹介した社会人基礎力の中で、自分が得意なもの、不得意なものを分析して、改善すべき点や能力を伸ばすべき点を具体的に認識していきましょう。

PDCAサイクルを回して実行する

PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証を循環させるサイクルのことです。

主に品質管理のために提唱されているものですが、自己実現のためにも活用できます。

社会人基礎力の能力として、主体性・実行力・課題発見力・計画力が挙げられていますが、この能力を鍛えるためにも自発的にPDCAサイクルに基づいて行動していくことで、社会人基礎力を鍛えられます。

尊敬する人をモデリングしてみる

新しく提唱された社会人基礎力の視点には、自己実現や社会貢献の要素が追加されています。

とはいえ、社会人になったばかりの頃、明確な自己実現や社会貢献の目的をもっている人は少ないです。

そこで活用してほしいのがモデリング。あなたが尊敬している人の尊敬している部分をモデリングして、言動や行動を真似てみましょう。

また、世の中の社会貢献として、どんなものがあるのかリサーチも重要です。

目標値を設定して、定期的に振り返る

どんなに小さな目標でも大丈夫なので、「何を達成するか?」「達成するために必要な作業」「達成するまでの期間」など、目標値を具体的に設定して定期的に振り返るようにしましょう。

業務を達成するために、SMARTの法則を活用している会社も多いです。

業務だけでなく日常生活の中でも、SMARTの法則に基づいて、目標値を設定をしてみましょう。

SMARTの法則に基づき設定した目標値を定期的に振り返ると、自分の達成値や、強化する点が明確になります。

SMARTの法則とは?

SMARTの法則では以下の要素の頭文字を取ったものです。

目標を成功率高く達成するために重要となる要素と言われています。

Specific:「具体的、分かりやすい」

Measurable:「計測可能、数字になっている」

Achievable:「同意して、達成可能」

Relevant:「関連性」

Time-bound:「期限が明確、今日やる」

この要素に基づいて、目標設定するように心がけましょう。そうすることで、定期的に自分の成果を振り返ります。

幅広い分野の世界を知る

社会人になると、1日の時間を、ほぼ仕事に費やすことになります。

長い時間を職場で過ごすので、社員との交流や、上司の知見には触れやすいですが、社外の意見を吸収したり、職場以外で交流をつくるのは難しいといえます。

自分の職場で得た知識や人間関係も立派な財産となりますが、幅広い分野の世界を知るためにも、自発的に行動していきましょう!

たとえば、休日に社会人サークルへ参加したり、社会人交流会へ参加するのもおすすめです。

違った目線から、意見をもらいながら、モチベーションアップにつなげましょう。

勉強を習慣化する

人生100年時代と言われ、平均寿命も、定年退職の年齢も伸びている現代。今までよりも長く働く必要があるといえるでしょう。

それに伴い、情報やテクノロジーも、急激に変化を遂げています。なので、キャリアや年齢にかかわらず、学び続けることが重要です。

社会人になった途端、自分の時間が少なくなるので、勉強を続ける人が激減します。逆をいえば、社会人になっても勉強を続けると、仕事でも結果を出しやすかったり、周りから一目置かれる存在になったりすることも。

1日10分だけでもいいので、毎日の勉強を習慣化するよう心がけましょう。

自分の社会人基礎力をチェックする方法

社会人基礎力は、社会人としての結果を大きく左右する能力といっても、過言ではありません。もちろん、仕事の場面だけでなく、人生のやりがいや、人間関係にも関わる能力です。

とはいえ、社会人基礎力は、テストの点数のように身についたかどうかをチェックするのが難しいものでもあります。

そんなときは、診断ツールや検定を活用してみましょう。

「社会人基礎力 診断」などと検索すると、さまざまな診断を見つけられます。また、一般社団法人でも社会人基礎力検定を開催していることも。

客観的な視点から社会人基礎力の現状を把握して、自分の長所を伸ばしていきましょう!

まとめ

この記事では、人生100年時代、終身雇用制度や年功序列などの廃止、そして働き方が大きく変わった現代の社会人が社会でイキイキと活躍するために必要な社会人基礎力をご紹介しました。

社会人基礎力は、会社に貢献するだけでなく、人生そのものを豊かにするヒントとも言えるでしょう。

今回の記事を参考に、あなたも社会人基礎力を意識しながら、スキルアップを目指していただけると嬉しいです。

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この記事を書いた人

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