【2025年版】標準報酬月額の計算ツール(早見表)と企業が理解すべき仕組み完全ガイド

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企業の給与計算や社会保険手続きに欠かせない「標準報酬月額」は、毎月の給与や各種手当をもとに、健康保険料・厚生年金保険料を算出するための重要な基準となる数値です。

本記事では、2025年版の標準報酬月額を自動計算できるツールの紹介をはじめ、早見表を活用した確認方法や、企業の給与計算・社会保険料実務に必要な基礎知識と注意点をまとめた総合ガイドとして解説します。

人事・労務担当者はもちろん、スキマバイトや短期雇用など多様な雇用形態を扱う企業にとっても、従業員の報酬額や保険料負担を正確に把握し、ミスなく実務を進めるために役立つ内容です。標準報酬月額の仕組みから実務への落とし込みまで、わかりやすく整理しています。

目次

都道府県別の標準報酬月額・保険料早見表(2025年版)

標準報酬月額に基づく社会保険料は、都道府県ごとに異なる健康保険料率によって、企業・従業員それぞれの毎月の負担額が変わります。特に協会けんぽの健康保険料率は地域差があるため、勤務地や事業所所在地による影響を正しく理解することが重要です。

以下は、2025年(令和7年度)の数値を用いた全国平均ベースの早見表です。

保険の種類全国平均料率(仮)企業負担従業員負担
健康保険(協会けんぽ)9.91%(東京都)4.955%4.955%
厚生年金保険18.30%(全国一律)9.15%9.15%
介護保険(40〜64歳)1.59%0.795%0.795%

(参照|全国健康保険協会:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3130/r07/250214/

(参照|日本年金機構:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/ryogaku/ryogakuhyo/index.html

(参照|全国健康保険協会:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/1995-298/

健康保険(協会けんぽ)料率

健康保険料は、都道府県別に全国健康保険協会(協会けんぽ)が定めています。料率は企業と従業員が原則折半負担となり、給与から毎月控除されます。

都道府県差がある理由

  • 医療費水準・年齢構成・地域の医療機関数などによって保険財政が異なるためです。

→たとえば東京都・神奈川県は全国平均よりやや低く、北海道や高齢化率の高い県は高めに設定されています。

都道府県別健康保険料率(2025年度)

都道府県健康保険保険料率(%)介護保険料率(%)保険料率合計(40〜64歳)
北海道10.311.5911.90
青森9.851.5911.44
岩手9.621.5911.21
宮城10.111.5911.70
秋田10.011.5911.60
山形9.751.5911.34
福島9.621.5911.21
茨城9.671.5911.26
栃木9.821.5911.41
群馬9.771.5911.36
埼玉9.761.5911.35
千葉9.791.5911.38
東京9.911.5911.50
神奈川9.921.5911.51
新潟9.551.5911.14
富山9.651.5911.24
石川9.881.5911.47
福井9.941.5911.53
山梨9.891.5911.48
長野9.691.5911.28
岐阜9.931.5911.52
静岡9.801.5911.39
愛知10.031.5911.62
三重9.991.5911.58
滋賀9.971.5911.56
京都10.031.5911.62
大阪10.241.5911.83
兵庫10.161.5911.75
奈良10.021.5911.61
和歌山10.191.5911.78
鳥取9.931.5911.52
島根9.941.5911.53
岡山10.171.5911.76
広島9.971.5911.56
山口10.361.5911.95
徳島10.471.5912.06
香川10.211.5911.80
愛媛10.181.5911.77
高知10.131.5911.72
福岡10.311.5911.90
佐賀10.781.5912.37
長崎10.411.5912.00
熊本10.121.5911.71
大分10.251.5911.84
宮崎10.091.5911.68
鹿児島10.311.5911.90
沖縄9.441.5911.03

※上記の料率は2025年度(令和7年度)協会けんぽの健康保険料率・介護保険料率の一覧に基づく値です。
(参照|全国健康保険協会:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3130/r07/250214/
(参照|全国健康保険協会:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/1995-298/

厚生年金保険料の料率

厚生年金保険の料率は全国一律で、2025年度も18.30%(労使折半9.15%ずつ)の見込みです。報酬月額に応じて等級が分かれており、支給額が上がるほど保険料も段階的に上がります。

標準報酬月額早見表(例)

標準報酬月額は、給与額を階級(等級)ごとに区分して決定します。以下は代表例です(厚生年金・健康保険料計算の基礎):

等級標準報酬月額主な給与目安(月給)
10170,000円約17万円前後(パート・新卒社員など)
11180,000円約18万円前後
12190,000円約19万円前後
13200,000円約20万円前後
14220,000円約21〜22万円
15240,000円約23〜24万円
16260,000円約25〜26万円
17280,000円約27〜28万円
18300,000円約29〜30万円
19320,000円約31〜32万円
20340,000円約33〜34万円
21360,000円約35〜36万円
22380,000円約37〜38万円
23410,000円約39〜41万円
24440,000円約42〜44万円
25470,000円約45〜47万円
26500,000円約48〜50万円
27530,000円約51〜53万円
28560,000円約54〜56万円
29590,000円約57〜59万円
30620,000円約60〜62万円
31650,000円約63〜65万円(上限等級付近)

※等級と標準報酬月額は協会・健康保険組合共通の標準額表例です。各組合ごとに細部異なる場合があります。(参照|健康保険標準総報酬保険料額表:nippatsu-kenpo.or.jp

実務での使い方

  1. 給与から標準報酬月額を算出→給与と手当を合計して等級を決定。
  2. 等級に応じた保険料を計算→表の料率をかけて健康保険料・介護保険料を算出。
  3. 厚生年金も計算→標準報酬月額に厚生年金料率(18.30%)をかけ、労使各半分ずつ負担。

厚生年金保険料の特徴

  • 全額を国民年金と厚生年金で分けて運用。
  • 企業と従業員が折半で支払う。
  • 2022年度以降、上限等級は毎年引き上げ傾向(現在の上限は65万円)。

介護保険料率(40歳〜64歳)

介護保険料は、40歳〜64歳の健康保険加入者にのみ追加でかかる保険料です。2025年度の仮定値では1.59%(労使折半0.795%ずつ)程度となります。

  • 対象:40歳〜64歳の被保険者
  • 負担割合:企業50%、従業員50%
    控除方法:健康保険料と一緒に給与から天引き

参考:標準報酬月額からの社会保険料概算(例)

月給(標準報酬月額)健康保険(東京都)厚生年金合計(概算)
20万円約9,960円約18,300円約28,000円
30万円約14,940円約27,450円約42,000円
40万円約19,920円約36,600円約56,500円

※あくまで概算(2025年度料率仮定値)です。
※40歳以上の方は別途介護保険料が加算されます。

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標準報酬月額とは?企業が押さえるべき基礎知識

「標準報酬月額(ひょうじゅんほうしゅうげつがく)」とは、健康保険や厚生年金保険など社会保険料を計算するための基準額です。実際の給与額ではなく、一定の幅をもつ「報酬等級」で管理されており、この数値をもとに保険料が自動計算されます。

企業にとっては、給与計算・労務手続き・社会保険料納付に直結するため、正確な理解と運用が不可欠です。(参照|日本年金機構:https://www.nenkin.go.jp/faq/kounen/hyoujunhoushu/20120903.html

標準報酬月額の対象となる報酬項目

標準報酬月額に含まれるのは、継続的に支払われるすべての報酬です。基本給だけでなく、通勤手当や残業代、住宅手当なども対象になります。

含まれる報酬(算入対象)含まれない報酬(除外対象)
基本給、役職手当、通勤手当、残業代、住宅手当、歩合、報奨金出張旅費、日当、退職金、見舞金、祝い金、一時的手当

💡ポイント

  • 「継続して支払われるもの」は含む。
  • 「臨時的・突発的な支給」は含まない。
  • 金銭以外でも、現物支給(社宅・食事など)に金銭的価値があれば報酬に含まれる。

標準報酬月額が決まるタイミング(算定基礎届・随時改定)

標準報酬月額は、次の3つのタイミングで決定または改定されます。

  1. 定時決定(算定基礎届)
     →毎年7月に提出。4月〜6月に支払われた給与の平均額をもとに決定。
  2. 随時改定(月額変更届)
     →昇給・降給など、固定的賃金が変動した場合に提出。
      「3か月平均で2等級以上変動」が条件。
  3. 資格取得時・育児休業明けの改定
     →新規採用時や休業復帰時に、実際の報酬をもとに決定。

(参照|日本年金機構:https://www.nenkin.go.jp/faq/kounen/hyoujunhoushu/20140602-02.html

💡実務ポイント

  • 賃金改定や手当変更は「固定的賃金」として届出対象になる。
  • 期限を過ぎると遡及修正が必要になる場合もある。
  • クラウド労務管理システムを使うと自動判定・自動届出が可能。

標準賞与額の考え方と賞与時の注意点

賞与(ボーナス)支給時は、月給とは別に「標準賞与額」という区分で社会保険料が計算されます。

項目内容
対象賞与(役員賞与を含む)やボーナス、期末・年末手当、夏季・冬季手当、勤勉手当、繁忙手当、年末一時金など、名称を問わず、年3回以下の回数で支給される一時的な支給金を指します。
上限健康保険:年間573万円、厚生年金:1回あたり150万円
計算方法支給額×保険料率×1/2(労使折半)

💡注意点

  • 賞与支給月は「賞与支払届」を提出。
  • 毎月給与の社会保険料とは別で計算・納付する。
  • 年4回以上支給される賞与は賞与とは扱われず、標準報酬月額の対象となる報酬として毎月の給与と合算して保険料が計算されます。

標準報酬月額の役割と重要性

標準報酬月額は、保険料計算だけでなく各種給付額(傷病手当金・出産手当金・年金給付など)の基準にもなります。たとえば、出産手当金は「標準報酬日額×2/3×休業日数」で支給額が決まるなど、従業員の生活保障にも直結します。

したがって、企業が正確に管理することは、従業員の信頼と安心を守ることにもつながります。

社会保険料の計算方法

社会保険料は、健康保険・厚生年金・介護保険・雇用保険・労災保険の5種類で構成されます。いずれも「標準報酬月額」または「実支給額」を基に計算され、労使で折半(※労災除く)します。

健康保険料の計算方法

計算式:

標準報酬月額×健康保険料率÷2(労使折半)

例)東京都(料率9.91%)・標準報酬月額30万円の場合
→30万円×9.91%÷2=14,865円(企業)+14,865円(従業員)

💡ポイント

  • 都道府県により料率が異なる(例:大阪府10.24%、北海道10.31%前後)
  • 給与計算ソフトを利用する場合は「都道府県設定」を必ず確認

厚生年金保険料の計算方法

計算式:

標準報酬月額×18.30%÷2(労使折半)

例)月給30万円の場合
→30万円×18.30%÷2=27,450円(企業)+27,450円(従業員)

💡ポイント

  • 全国一律料率(上限等級:65万円、第31級)
  • 年金事務所への届出は資格取得日から5日以内が原則

介護保険料の計算方法(40〜64歳)

計算式:

標準報酬月額×1.59%÷2(労使折半)

例)月給30万円の場合
→30万円×1.59%÷2=2,385円(企業)+2,385円(従業員)

💡対象者

  • 40〜64歳の被保険者(第2号被保険者)
  • 65歳到達月の前月まで適用

雇用保険料の計算方法

雇用保険は、一定の労働時間・雇用期間などの条件を満たす労働者に適用される制度で、失業給付や育児休業給付などの財源となる重要な保険です。

2025年度(令和7年度)の雇用保険料率(一般の事業)

区分総保険料率企業負担従業員負担
一般の事業(製造業・サービス業・小売業など)1.45%0.90%0.55%

※上記の料率は厚生労働省発表の「令和7年度雇用保険料率:chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/content/001401966.pdf」に基づく。
※建設業・農林水産業などは異なる料率が設定されています。

計算式:

  賃金総額×1.45% =(企業負担0.90%+従業員負担0.55%)

例)月給30万円の場合
→30万円×1.45%=4,350円
(内訳:企業負担2,700円+従業員負担1,650円)

💡対象者

  • 週20時間以上勤務し、31日以上の雇用見込みがある労働者(パート・アルバイト含む)
    ※学生や短期雇用者など、一部除外対象あり。

労災保険料の計算方法

計算式:

  賃金総額×労災保険率(業種ごとに異なる)

例)月給30万円・小売業(労災保険率0.4%)の場合
→30万円×0.4%=1,200円(全額企業負担)

💡ポイント

  • 労災保険料は全額を企業が負担します(従業員負担なし)。
  • 業種ごとに保険料率が異なり、危険度が高い業種ほど高く設定されています。
  • 労災保険は、業務中や通勤中の災害によるケガ・病気・死亡などを補償する制度です。
業種区分労災保険率(目安)負担者
小売業・卸売業0.4%企業のみ
飲食業0.5%企業のみ
製造業0.8%企業のみ
建設業1.0〜2.0%企業のみ

※実際の料率は、厚生労働省が定める「労災保険率表:https://www.mhlw.go.jp/content/rousaihokenritu_r05.pdf)に基づき、事業の種類や作業内容によってさらに細かく区分されています。

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標準報酬月額の実務に関するQ&A

Q1.給与が毎月変動する従業員の扱いは?

固定的賃金(基本給・手当)が変動し、3か月平均で2等級以上の差がある場合、随時改定(月額変更届)の対象となります。残業や歩合など一時的な変動は対象外です。
該当する従業員がいる場合、「月額変更届」を作成し、日本年金機構または健康保険組合へ提出します提出期限は、変動が生じた月から3か月経過後の翌月末日までが目安です。

(参照|日本年金機構:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20150515-02.html

Q2.時給1,300円の場合、標準報酬月額・社会保険料はいくら??

1日8時間・週5日勤務の場合:
月収=1,300円×8h×20日=208,000円
→標準報酬月額20万円等級前後

東京都(健康保険料率9.91%+厚生年金料率18.30%)の場合:
健康保険約6,000円+厚生年金約9,200円=約15,000円/月(従業員負担)

基本給(月給)35万円の場合、標準報酬月額・社会保険料はいくら?

月給=350,000円
→標準報酬月額35万円等級

東京都(健康保険料率9.91%+厚生年金料率18.30%)の場合:
健康保険約17,400円+厚生年金約32,000円=約49,000円/月(従業員負担)

Q4.短期間の雇用契約・スキマバイト契約時に社会保険はどうなる?

スキマバイトや短期契約でも、以下の条件をすべて満たすと社会保険(健康保険・厚生年金)加入対象になります▼

条件内容
所定労働時間週20時間以上
雇用期間2か月を超える見込み
賃金月8.8万円以上(将来的に撤廃予定)
勤務先規模従業員101人以上(短時間労働者適用)
学生原則対象外

💡ポイント

  • 単発や2か月未満の短期勤務は原則対象外。
  • ただし、継続勤務や系列店舗での勤務が続く場合は要件を満たすことがあります。

Q5.標準報酬月額に、年齢や扶養の影響はある?

標準報酬月額自体には影響しません。ただし、以下のように保険料や扶養判定で間接的に関係します▼

項目内容
年齢による違い40〜64歳は「介護保険料」が追加で発生(健康保険料に上乗せ)。65歳になると介護保険第2号被保険者から外れます。
扶養による違い扶養家族がいる場合は「健康保険の被扶養者」として認定され、本人の保険料には影響しませんが、扶養される家族の収入要件などに関係します。
標準報酬月額本人の月収(給与・手当)を基に決定されるため、年齢や家族構成による変動はありません。

事業所が標準報酬月額を正確に管理する重要性

標準報酬月額の誤りは、企業の保険料負担だけでなく、従業員の将来の年金・給付額にも影響します。特に以下のようなリスクがあるため、労務担当者は定期的なチェックが不可欠です。

  • 保険料の過少申告→追徴金・延滞金のリスク
  • 保険料の過大徴収→従業員の信頼低下・返還手続き発生
  • 標準報酬月額の誤登録→出産手当金・傷病手当金の給付額に誤差

給与明細との整合性チェック

標準報酬月額を正確に維持するためには、給与明細との突合が重要です。毎月次の項目を確認しましょう。

チェック項目内容
総支給額基本給+手当+残業代が反映されているか
固定的賃金定額手当・通勤手当などに変動がないか
控除額社会保険料・雇用保険・所得税の控除が正しいか

報酬変更時の手続きと提出物(社会保険関連)

給与体系や手当が変更になった場合は、内容に応じて以下の手続きを行います。一部の届出(資格取得・喪失・賞与支払届など)は「原則5日以内」の提出が必要です。

手続き名提出先提出期限・時期主な目的
資格取得届年金事務所原則5日以内(入社時)新規入社時の社会保険加入手続き
算定基礎届年金事務所毎年7月(定時決定)年1回、4〜6月の平均給与から標準報酬月額を決定
月額変更届(随時改定)年金事務所給与変動後3か月経過後の翌月末まで固定的賃金の変動に伴い、標準報酬月額を再設定
賞与支払届年金事務所支給日から5日以内賞与支給額を届け出て、標準賞与額を決定

標準報酬月額の調べ方・確認方法

従業員・企業ともに、自分や社員の標準報酬月額は以下の方法で確認できます。
ここでは、年金事務所での確認方法・協会けんぽでの見方・企業側の管理方法を解説します。

年金事務所で確認する場合

最寄りの日本年金機構(年金事務所)で、「標準報酬月額決定通知書」や「標準報酬証明書」を請求できます。
本人確認書類を持参すれば、最新の標準報酬月額や保険加入状況を直接確認できます。

協会けんぽで確認する場合

協会けんぽ発行の健康保険証には、「標準報酬月額」が記載されています。また、協会けんぽ公式サイトでは都道府県別の保険料額表や等級区分を公開しており、自身の給与額からおおよその標準報酬月額を照会することも可能です。

企業側での管理・確認方法

企業では、給与システムや労務ソフトにより標準報酬月額を自動計算・管理できます。給与や手当が変更された際には、システム上で自動的に等級が再判定され、必要に応じて「月額変更届」などの手続きに反映されます。

標準報酬月額の制度改定

2025年度(令和7年度)以降は、下記のような制度改定が予定・検討されています。

改定項目内容企業として注意すべき点参照元
標準報酬月額の上限引上げ現行の上限等級「65万円」を70万円前後へ引上げ予定(将来的には75万円まで段階的に引上げ)高収入者の保険料・将来の年金額に影響。・高額報酬者の社会保険料が増加する可能性あり。・給与計算・社会保険システムの上限設定を確認・修正。・人件費シミュレーションへの反映が必要。厚生労働省|標準報酬月額の上限引上げ・電子届出制度概要https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00024.html
短時間労働者の適用拡大「週20時間以上・月8.8万円以上・従業員51人以上」などの要件を満たす場合に適用。今後、賃金要件・企業規模要件の撤廃が段階的に実施予定。・パート・スキマバイト・契約社員の加入判定ルールを再確認。・対象拡大により社会保険料の企業負担増が想定。・複数拠点・系列店舗勤務者も要件該当の可能性あり。厚生労働省|社会保険適用拡大の方針(短時間労働者への対応)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00021.html
デジタル届出義務化(電子申請の原則化)e-Gov等による労務・社会保険手続きのオンライン申請が原則化。資格取得届、算定基礎届、月額変更届、賞与支払届などが電子対応対象。・労務システム・電子申請ソフトの導入・連携が必須。・担当者のe-Gov操作やマイナポータル連携などの習熟が必要。・紙提出を続ける場合は一部例外手続きの確認を。厚生労働省|標準報酬月額の上限引上げ・電子届出制度概要https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00024.html
料率改定(健康保険・介護保険・雇用保険等)毎年3月頃に協会けんぽの保険料率(都道府県別)や介護保険料率が改定。2025年度は東京都で健康保険料率9.91%、介護保険料率1.59%を想定。・年度更新時に給与システムの料率設定を更新。・変更内容を従業員へ周知(控除額の増減に影響)。・介護保険対象(40〜64歳)の追加負担額に注意。全国健康保険協会(協会けんぽ)|令和7年度 保険料率・標準報酬月額表https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r07/r7ryougakuhyou3gatukara/
雇用保険制度・料率見直し一般の事業で合計1.45%(企業0.9%+従業員0.55%)。雇用情勢により年度ごとに見直し。・雇用保険料率改定時には、給与明細の控除額・企業負担分の再設定が必要。日本年金機構|厚生年金保険料額表・料率https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/ryogaku/index.html

POINT:企業への実務的影響

  • 制度改定により、高収入層・短時間勤務者・デジタル対応の3領域で影響拡大。
  • 給与システム更新・人件費試算・加入判定の見直しを行うことで、改定後もスムーズに対応可能。
  • 特に、スキマバイトや短期雇用を扱う企業では、適用拡大による新規加入者の発生に備えて、労務フロー整備が重要。

社会保険・給与計算を効率化する方法(クラウド×自動化)

労務業務は、クラウドシステムを使うことで大幅に効率化できます。

自動化のメリット

  • 標準報酬月額・保険料率の自動更新
  • 届出書類の電子申請(e-Gov対応)
  • 給与データとの自動連携でミス削減

💡おすすめツール例

  • freee人事労務
  • マネーフォワードクラウド人事労務
  • SmartHR

→いずれも社会保険料率改定に自動対応しており、複数拠点を持つ企業にも有効です。

まとめ|正確な報酬管理が企業と従業員を守る

  • 標準報酬月額は、社会保険料・年金給付・各種手当の基礎となる最重要データです。
  • 毎年の料率改定に合わせ、企業はシステム・届出を更新する必要があります。
  • クラウド自動化やAIツールを活用すれば、人的ミスを防ぎ、効率的に正確な管理が可能です。

「標準報酬月額の正しい理解と運用」が、企業の信頼と従業員の安心を未来へつなげます。制度を正しく理解し、最新情報を踏まえた報酬管理を実践していきましょう!

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