【2025年最新版】年間休日とは?平均日数・目安・120日の意味をわかりやすく解説

年間休日の定義と「休日」と「休暇」の違い
年間休日とは、会社が1年間にあらかじめ定める「出勤しなくてよい日」の合計です。ここで混同しやすいのが休日と休暇の違い。
- 休日:最初から出勤義務がない日(会社の就業規則やカレンダーで決まっている日)。
- 休暇:本来は出勤日だけど、要件を満たすと休める日(代表例:年次有給休暇=有給)。
この2つは法律上も別モノ。たとえば「年間休日が120日あれば有給も120日」ということにはなりません。年間休日は“土日や祝日、会社独自の休み”などの土台、有給は“自分で選んで休む追加の権利”と考えるとスッキリします。
就業規則・労働基準法における位置づけ
労働基準法では、会社は毎週少なくとも1日の休日、または4週間で4日以上の休日を与える必要があります(労基法第35条)。ただし、年間に何日という数値の義務は規定されていません。このため「年間休日120日が法律で義務」という情報は誤りとされています。基準は週または4週間単位で定められている――ここがポイントです。
日本企業における年間休日の平均

厚生労働省調査など統計から見る平均日数
最新の**厚生労働省「就労条件総合調査(令和6年公表)」**によると、令和5年(2023年)の年間休日総数は
- 1企業平均:112.1日
- 労働者1人平均:116.4日
いずれも統計開始以降で最高水準に近い数値となりました。あわせて年次有給休暇は、付与16.9日/取得11.0日/取得率65.3%とこちらも史上最高の取得率。「休日」と「有給」は別指標ですが、どちらも改善傾向にあります。
※参考:調査票上は「1企業平均」と「労働者1人平均」の定義が異なります(集計方法が別)。数字の差はそのためです。
業界別・企業規模別の傾向
企業規模が大きいほど年間休日は多い傾向です。1,000人以上は117.1日、300~999人は115.9日、100~299人は113.6日、30~99人は110.0日。一方で有給の取得率は産業によって差があり、宿泊・飲食などのサービス業は相対的に低めです。求人の**「休日の数」と「有給の取りやすさ」をセット**で見るのがコツ。
年間休日の目安はどのくらい?
ざっくり言うと、110〜120日前後がボリュームゾーン。
- 完全週休2日(土日)=52週×2日=104日
- ここに祝日や会社独自の休み(年末年始・夏季・創立記念日など)が上乗せ → 115〜120日あたりになりやすい、というイメージです。祝日は法令上16の祝日が定められていますが、年や暦の並びによって日数の体感は前後します(振替休日の発生や、祝日が日曜に重なる等)。
年間休日120日とは?なぜ注目されるのか

120日以上=土日祝+長期休暇が確保できる水準
年間休日120日は、完全週休2日(104日)+祝日+会社独自の休暇の組み合わせで到達しやすい目安。とくに20代の転職活動では、生活リズムの安定や趣味・学び直しの時間を確保しやすく、直感的に“休める会社”だと判断しやすいため、わかりやすい基準として使われます。祝日の基礎は法定16祝日ですが、暦の並びや振替の有無で実感は変わる点は覚えておきましょう。
転職市場で人気の理由
- 予定が立てやすい:週末+長期休暇が見込め、旅行・帰省・資格勉強の計画が立てやすい。
- 体力/メンタルの回復:休みの質が上がるほど、仕事の集中力が増し、スキル吸収も速くなる。
- 副業や自己投資:ポートフォリオ作りや副業の種まきに回せる。
- 離職リスクの低減:休息が安定すると燃え尽きを避けやすい。
統計的にも、週休2日制の普及や年休取得率の改善が進んでおり、休みやすい設計は着実に広がっています。
年間休日120日と「はたらきやすさ」の関係
120日は入口にすぎません。実際のはたらきやすさは、
(1)年間休日の数 ×(2)平日の余裕(残業・裁量・通勤) ×(3)有給の取りやすさ
の3点セットで決まります。「休日が多いのに残業が多い」や、「休日数は普通でも有給が取りやすい」など、組み合わせ次第で体感はまったく変わります。
年間休日数に関するよくある疑問

年間休日120日や104日は義務化されるの?
義務ではありません。労基法が求めるのは毎週1日、または4週間で4日以上の休日であり、年間の具体的な日数は法律で決まっていません。「120日未満=違法」ではない点に注意しましょう。
年間休日は何日あればホワイト企業?
一概には決められません。年間休日は指標のひとつでしかなく、年休の取得率、平均残業時間、所定労働時間、業務の繁閑、柔軟なはたらき方(フレックス・リモート等)も同じくらい重要です。統計のボリュームゾーンは110〜120日前後、120日以上は休みを取りやすい土台が期待できる水準――ただし実態の運用まで確認して評価しましょう。
求人票に「年間休日120日以上」と書かれている場合の見方
数値だけで即決しないこと。以下を面接で質問して、制度(紙)と運用(実態)のギャップを埋めましょう。
- 内訳:土日固定/シフト、祝日の扱い、夏季・年末年始の日数。
- 繁忙期運用:休日出勤の頻度、振替休日・代休の取り方。
- 年休データ:平均付与・取得日数/取得率、計画的付与の有無。
- 時間設計:所定労働時間、部署別の残業実績(中央値)。
- 呼び出し:イレギュラー対応(休日の電話・チャット)の方針。
→ こうした中身が、あなたの1週間・1か月の体感を左右します。
年間休日と有給休暇・残業の関係

年間休日と有給休暇は別物
繰り返しですが、年間休日=会社が定めた出勤義務のない日、年次有給休暇=本来の勤務日を有給で休める権利。最新の公的データでは、付与16.9日/取得11.0日/取得率65.3%。年間休日が112日前後でも、有給が取りやすければ実質の休み総量は増える、という見方が大切です。
👉 アルバイトでも有給休暇がもらえる? 気になる方はこちらの記事もチェック!
https://sharefull.com/content/jobtips/68/
(年休の基礎と「時季指定義務(年5日)」の理解も、休み設計のコアです)
残業の多さと年間休日のバランスをどう見るか
休日が多いのに平日の自由時間が少ないと、体感のQOLは下がります。逆に休日数は普通でも残業少なめ・裁量ありなら、学び直しや副業準備に回せる時間は増えます。迷ったら**「休日数 × 1日の余裕」という二軸**で自己診断を。
例
- A社:年間休日112日/年休取得11日/残業月30h → 休日はあるが疲労が抜けにくい
- B社:年間休日110日/年休取得15日/残業月10h → 実感のゆとりは大
数字は組み合わせで読む――これが転職の勝ち筋です。
年間休日が多くても実際の労働時間が長いケースに注意
みなし労働制や固定残業代の枠組み、繁忙期の休日出勤があると、カレンダー上の休日数と体感の拘束時間がズレます。
- 振替休日:勤務日と休日を事前に入れ替える運用。
- 代休:休日にはたらいたあとで別日に休む運用。
割増賃金の扱いや事前振替の条件など、実務のルールも確認しましょう。法定の休日基準は「毎週1日または4週4日」で、年単位の数値義務ではありません。
年間休日がキャリア選びに与える影響

ライフワークバランスを重視した転職活動
20代のキャリアは学び直し・資格・副業準備などの投資フェーズ。休息の設計は、その成長スピードを決めます。休日が安定すると、週末にじっくり取り組む時間が確保でき、**燃費(集中力)**も良くなる。短期の年収だけでなく、長期の市場価値まで見据えて「休みの設計」を評価しましょう。
年間休日を比較する際のポイント
同じ120日でも中身が違います。
- 内訳:土日固定かシフト制か/祝日の扱い/夏季・年末年始の日数。
- 運用:繁忙期の例外、休日出勤の代休/振替の取り方。
- 時間設計:所定労働時間、始終業の柔軟性、リモートの可否。
- チーム文化:急な呼び出しの有無、会議の時間帯。
面接テンプレ(コピペOK)
- 年間休日の内訳は?(土日固定/シフト、祝日の扱い、長期休暇の日数)
- 繁忙期の休日出勤はどのくらい?振替休日・代休の運用は?
- 年休の平均付与・取得日数、取得率は?計画的付与はありますか?
- 所定労働時間と部署別の残業実績(中央値)は開示可能ですか?
→ この4問で、制度の見せ方と現場のリアルを照らし合わせられます。
年間休日が少ない会社に勤めているときの対策
すぐに転職しない場合でも、今日からできる工夫があります。
- 年休の計画的付与を活用し、連休化で回復効率を上げる。
- ノー残業デー・フレックス・在宅など、社内制度を最大活用。
- 業務の棚卸しでムダを削減し、無意識の残業前提を壊す。
- 異動の希望や業務分散を伝え、繁忙部署からのローテを検討。
- 中長期では条件重視の転職戦略を設計(休日・有給・残業の総合条件で比較)。
年間休日に関するよくある質問

年間休日とは何ですか?
会社が**1年間に定める「出勤義務のない日」**の合計です。就業規則のカレンダーに示され、有給休暇とは別です。
年間休日は何日あれば普通ですか?
最新の調査では1企業平均112.1日/労働者1人平均116.4日。ボリュームゾーンは110〜120日前後です。
年間休日104日とはどういう意味ですか?
完全週休2日の目安(52週×2日=104日)。この上に祝日(法定16祝日)や会社独自の休みがのれば115〜120日程度になるケースが多いです。
年間休日と有給休暇は違うのですか?
違います。休日は最初から出勤しない日、有給は勤務日を有給で休む権利。最新データでは**付与16.9日/取得11.0日/取得率65.3%**です。
求人票に書かれた年間休日は実際と違うことがありますか?
**運用次第で体感は変わります。**繁忙期の休日出勤、代休/振替の扱い、所定労働時間、年休の取得率を確認しましょう。法定の最低ラインは「毎週1日or4週4日」で、年間の数値義務はなしです。
まとめ|年間休日を理解してはたらき方を見直そう
- 年間休日は“休みの土台”、有給は自分でコントロールする追加の休み。別モノとして理解する。
- 平均は112〜116日台、110〜120日前後が主流。120日は「土日+祝+長期休暇の確保がしやすい」目安。
- 法律の義務は「毎週1日 or 4週で4日以上」で、年間の数値義務はない。
- 最終判断は数値(制度)×運用(現場)×自分の生活設計で。面接では内訳・繁忙期・年休データ・所定労働時間を質問し、あなたの未来の時間を取り戻そう。







