高校生は何時までバイトできる?法律・平均時間・シフト事情まで徹底解説!

高校生がアルバイトをする際、「何時まではたらけるの?」という疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。学校や保護者の目を気にしながら、限られた時間で効率的にはたらくには、ルールを正しく理解することが不可欠です。
この記事では、労働基準法をはじめとした法律の規定や、実際の高校生のはたらき方、さらにトラブル防止のポイントまで詳しく解説します。
高校生は何時までバイトできる?基本ルールを解説
高校生が安心してアルバイトを始めるためには、まずは基本的なルールを理解することが大切です。特に、労働時間の上限やはたらいてはいけない時間帯など、法律で明確に定められている事項を知っておくことは、自分を守ることにもつながります。ここでは、労働基準法を中心に、高校生のバイトに関する基本的なルールを詳しく見ていきましょう。
法律で定められた労働時間と制限|労働基準法のポイント
1日・1週間ではたらける時間の上限
労働基準法では、18歳未満の高校生は「1日8時間、週40時間」以内の勤務に制限されています。これを超える労働は、原則として認められていません。
休憩時間の取り方と義務
1日の労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要です。休憩時間は労働時間の途中に与えることが法律で義務付けられています。
深夜労働の禁止とその範囲
18歳未満の高校生は、午後10時から午前5時までの深夜労働が禁止されています。この時間帯にはたらくことは法律違反となります。
18歳未満と18歳以上の違い
18歳以上であっても、在学中の高校生には基本的に未成年者と同じルールが適用されます。ただし、校則やアルバイト先の規定によって異なる場合があるため、事前確認が重要です。
校則や親の同意も関係ある?
高校生がバイトをする際には、法律だけでなく「学校の校則」や「保護者の同意」も大きく影響します。たとえ法律上問題なくても、校則でバイトが禁止されていたり、保護者が反対している場合は注意が必要です。

実際の高校生のバイト事情ってどうなってる?
高校生のバイト事情は、法律で定められたルールに従っているだけでなく、実際の生活リズムや学校行事、保護者の意向にも大きく左右されます。ここでは、一般的なバイトの終了時間や、土日・長期休暇中のはたらき方について、実際の傾向を見ていきましょう。
高校生バイトの終了時間は“平均”何時?
調査によると、高校生の平均的なバイト終了時間は「20時〜21時台」が最も多い傾向です。これは、学校帰りに数時間はたらくパターンが主流であるためです。学校の終わる時間や通学時間を考慮すると、17時〜18時頃からスタートして、2〜4時間勤務するケースが多くなります。
土日・長期休暇中のはたらき方
平日に比べて時間の余裕がある土日や長期休暇中は、1日4〜6時間と比較的長時間のシフトに入る高校生も増えます。また、昼から夕方にかけての時間帯を中心にはたらくケースが多く、学業への影響を避けるように工夫されていることが特徴です。ただし、いくら時間に余裕があっても、22時以降の勤務は禁止されている点に注意が必要です。
バイト先でトラブルを防ぐためのチェックポイント
高校生のバイトでは、知識不足や経験の少なさから、トラブルが発生しやすい傾向があります。ここでは、バイトを始める前や勤務中に気をつけたいチェックポイントを紹介し、安心してはたらける環境を整えるための対策を解説します。
契約時に確認すべきこと(シフト、終了時間など)
契約書には、勤務時間や仕事内容、時給などの条件が記載されています。特に「勤務終了時間」が22時以降になっていないかを必ず確認しましょう。また、シフトの変更ルールや残業の有無についても明確にしておくことが、後々のトラブル防止につながります。
違法なはたらき方を強いられた場合の対処法
「終電まで残って」「休憩なしではたらいて」など、明らかに法律に反するはたらき方を強いられた場合は、労働基準監督署や学校の先生に相談しましょう。違法行為に対しては、学生本人が我慢する必要はありません。証拠となるメモやLINEのやりとり、シフト表などを残しておくとスムーズに対処できます。
相談できる窓口(労基署、学校、保護者)
トラブルが発生した際に相談できる場所として、「労働基準監督署」「学校の先生」「保護者」があります。一人で悩まず、まずは身近で信頼できる大人に相談することが重要です。特に労基署では匿名での相談も可能であり、法律に基づいた的確なアドバイスが受けられます。

高校生のバイトに関するよくある質問【Q&A】
親の同意があれば遅くまではたらける?
たとえ保護者の同意があったとしても、18歳未満の高校生が午後10時以降にはたらくことは法律で禁じられています。これは「労働基準法第61条」による深夜業の制限に該当し、保護者の了承があっても例外にはなりません。アルバイト先がこのルールを守っていない場合は、はたらく側にもリスクが伴うため、十分な注意が必要です。
違反してはたらいたらどうなるの?
高校生が法律に違反したはたらき方をしていた場合、責任を問われるのは主に雇用主ですが、学生本人にも一定の影響があります。例えば、学校にバレて指導を受けるケースや、進学・就職時の推薦に悪影響を及ぼす可能性もあります。また、違反が明らかになれば、バイト先には労働基準監督署からの行政指導が入ることもあります。長期的な影響を考え、ルールを守ったはたらき方を心がけましょう。
18歳になったら制限は変わる?
高校生であっても、卒業するまでは基本的に18歳未満と同様の労働制限が適用されます。つまり、18歳の誕生日を迎えても「高校在学中」の間は、深夜勤務(22時〜翌5時)を行うことはできません。ただし、卒業後には「未成年」でも一般の労働者として扱われ、労働時間の制限も大きく変わってきます。卒業のタイミングがひとつの節目となります。
まとめ|ルールを守って安全に高校生活とバイトを両立しよう
高校生がバイトをする際には、ただお金を稼ぐだけでなく、自分の権利や責任を理解したうえではたらくことが非常に大切です。労働基準法による時間の制限、学校の校則、そして保護者の意向など、さまざまなルールが関係していますが、それらを守ることで安心・安全なバイト生活を送ることができます。
また、実際の高校生のバイト事情を見ると、平均的な勤務時間やはたらき方にも一定の傾向があることがわかります。無理のない範囲でシフトに入り、学校生活やプライベートのバランスを保つことが、長く続けるためのコツです。
トラブルに巻き込まれないためには、契約内容をしっかり確認し、少しでも不安な点があれば学校や保護者、労働基準監督署に相談する勇気も忘れないでください。バイトを通じて社会経験を積むことは大切ですが、まずは「自分を守る知識」を何よりも優先しましょう。

※引用元:厚生労働省「労働基準法」